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やる夫で学ぶ日露戦争 第八話「戦争編その4 進軍と惨劇と」

2009.09.20(14:40)

194 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:00:08 ID:eYJ1NPVs
やる夫で学ぶ日露戦争

第八話「戦争編その4 進軍と惨劇と」


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \   さて、皆様お待ちかねの乃木が登場したわけだが、
   |    ( ●)(●
   |      (__人__) ここで、彼のここまでの人生を振り返ってみよう。
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃ ちょっと長いが、お付き合い願いたい
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /



195 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:00:46 ID:eYJ1NPVs


                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││|| 長 ||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| 府 ||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| 藩 ||
  ___________|   |││││││││││││││││||   ||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||  .||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
  """ ̄ ̄ ̄'''''''''''''''""""" ̄""" ̄ ̄''''''''''""""""""""""""""""""""""""" ̄ ̄'''''''''"""" ̄ ̄ ̄ ̄"""""""""
1849年、乃木希典は長州藩の支藩である長府藩江戸屋敷にて、藩士の三男として生まれた。

幼名を無人(なきと)という。上の兄たちは早世しており、彼は実質的に嫡男として乃木家を継ぐ運命にあった。


197 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:01:34 ID:eYJ1NPVs

    /::://:::! /-=、 ,// u / _,,.-ゝ. 「ヽ l    ! , l
   /::_;イ-‐=レ'==ミ"   '∠-==ヽl=ヽlヽ  レ'レV  左目が・・・
 /::::::::..、   o   ,≡:::::::〈、  o   ,  :|│ リ '
 ::::::::::::::::: ` ー--‐ '´三 :::::::::ヽ`::ー-‐:'.´   |│ l     見えない・・・!
 :::::::::::::::    ニニ  ::::::::::::::ヽ::::::::: U  |│ !
 :::::::::::::::U  ̄ ̄   U::::::::::::::::ヽ::: u   |│ .l
 ::::::::::::::::   U    r‐:::::::::::::::::::::ヽ.    Lノ  |

幼少期の彼は虚弱体質で、しかも事故により、左目は光を失っていた。

性格もおとなしく、内向的で周囲になじめない子供だった。思えば、彼は人生のはじめから、苦難にあったのである。



198 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:02:25 ID:eYJ1NPVs

   ヽ .. .   .. ../              MMMMMMM
   ..ヽ . U.  ../           v   ≫ ・ 卑 ≪ 
    ..ヽ   ../      )  U      ≫ ・   ≪
    ..ヽ  /   ⊂つ   v        ≫ ・ 劣 ≪
    . ヽ(               _..=≡≫. ・   ≪
     ..ヽ  ̄       _..ーー~    ...≫ ! っ ≪
     . λ∈≡=ー~~~~           ≫    ≪
     ./..ヽ            v      WWWWWW
     / ..ヽ U  .≡≡≡≡ .      /
    ./.  ..ヽ    ..≡≡≡       /

乃木家は代々藩の医者であったが、彼の父希次は文武両道に優れ、藩主の側近として活躍した。

しかし、提出した意見書が勘気に触れ、家禄を減らされ、一家は国元に帰還させられた。1858年のことである。



199 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:03:19 ID:eYJ1NPVs
         ____
       /⌒L) ) ) \
      イ/⌒ハ ̄ ̄ ̄ ̄ハ
     イ __ ハハハハハハハハ
    イ ∠_/ ハハハハハハハハハ
    イ  │;:;:│  ハハハハハハハハハ
   イ  │;:;:│   ハハハハハハハハハ
   イ_,,│;:;:│__ハハハハハハハハハ
   -‐-‐-‐-‐-‐-‐-‐-‐-‐-‐-‐-‐-

国元に戻った乃木を待っていたのは、厳しい現実だった。

江戸詰の乃木家は国元での屋敷がなく、家禄を減らせれた状況で、生活は困窮を極めた。



200 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:04:05 ID:eYJ1NPVs

      , '          ,ヘ. ト、 、.._  / r‐、ヽ.
     / ./     ,イ/ /`メ.`ヽv::\ \\r 、ヽ   もう、いやだッ・・・
   . / //     / !' v/ / ,    :::\ \ 、リ l
   ,'/ / .,イ ,  / l _,/ /!./ /     ::::\.ヽ._ノ   毎日毎日、父上に厳しくされる・・・!
   .  ! / l ,イ ./、.U \/ l∠.=;-‐   v u:::::\'、
     |/ |/ W  `''‐、,, '~U~ ~′    :::::::|ヽ.   ト. 
              /      u ノ> uj ::::| ヽ   | i
   .           / v ‐, j /'´    :::|;   !.   |. !
               /   イ   / v   u:::|;;   !   | !
   .        / , ‐'´ノ _,/ u      :::|;;  |.  |. !
             ー''´    ̄  \_/`! u  v::|;;;  |  |  |

乃木家はもともと医者だった。父の代に武士になったため、必要以上に武士であろうとふるまった。

このため、乃木への教育は苛烈を極めた。しかし、虚弱体質で内向的、気の弱い乃木には全く向かなかった。

こういう場合、母親が逃げ場所となるのだが、



202 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:05:04 ID:eYJ1NPVs
                       ,.ヘ、___ __
                    ,心、_| ハ \ミ\ \ヘ癶、
                  /ノ ノ rミl:l:lハ  ヽ `ヽ \ー'\   あたしゃ、アンタらの食い扶持稼ぐので忙しいんだよ!
                 〈  /  |ジ´,,´´} /Nヽ ト,l\ V Yヘ
                 ノ 〈l  lハ  ゞjノー--H/、| } lハ \〉 自分のことは自分でおし!
                // / Nゝ!'^`ヽ  ~''´_,z≧、_N | l ∧ ヽ
               /  l {イ弓彡、ミ_j  、_´¬‐’='^j/ l ハj)ハ
                |  l ! トト!〃_(・'`/        ゚ // /イ 〉 |
                \l,! ヘ|Z彡7ヽ r、      !イ/ /ト! } |      ∫⌒
                 ヽ、|ミ彡彡{          ス//|rノ |
                   |lマ三彡7∠_ 二`ニー'    j/´| ! |       ((
                   | l∨辷/           |  | ! |    ( ⌒ )
                   | ll \払   ´ ミ      /|  | ! l   (~  ノ
              /}       | |l  l\}         /ケl  |   |   ノ
     ヾ 彡\ /ー'/        ! li  | l |\           |  |   lヽ∫
    /`ヾ /  /       ノ| l  | llハ ::::\ _ ィ   _ィ|  |l   r_i~\
   /  /  / \─‐-、_/ム|  l  l/ハ  ヾ壬/   `ヾ|  l|ハノ人、ヽ_三⌒ヽ
  | _/  /‐ヾ、ノリ\::::::::::::::::|  l |三∧    _ _    __,|z ニ1'\ヘ\ _`ヽ_ミリ
  ヽ  ー'´ー=ハヾ、ジ ==二_ァこ- |-¬'}^´ ̄ー´  ̄   │! lヘ:::::::`ー--..、ル(_rヘ
   l     _/  〉:::::::::::::::::::::::/  ノ |  /     ノ    ',  、、\::::::::::::::::::::`丶、
   |l       .ィ:::::::::::::::::::::::/ ハ/  l ─--、   く_.. --─∧ゞ ニ _\__:::::::::::::::::::::
   /::\    ´ ヽ:::::::::::::::::/{ !  _ノ|ゝヘ   `~    z‐、/::::::\ _ ヽ ム:::::::::::::::::
  /:::::::::∧      }::::::::::::〈 ノヽソ (::::||彡〈       〈ミ/::::::::::::::::::ソ フ ノ::::::::::::::::

                    乃木寿子

家禄を減らされ、困窮する生活。母は毎日働きづめに働いた。そんな母に、息子を顧みる余裕はなかった。

鬱屈した生活の中、乃木は16歳のとき、ついに出奔する。



203 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:06:57 ID:eYJ1NPVs
爻   _,,-‐t‐''⌒ハ、       _,,, -‐''三]
k;;:、 (,, メ μ ,,´`, -―一''''""~ _,, -‐/::::\        /
、,\;;:: 人人キ,,  / --一'''"~ ̄  ,/:::::['i']::::\へ、  /
ニヾ \ Y,/         /ii[]:::[_,!_]::[];、\ Yy,,..
-‐''`  `.、:,:/         /ii;[ i ]~~[_!_]~[l];:ヽ \_
_,,、_,,,,/         ,/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ > ̄ヽ
ハハ从 /-―====r-===三'' 、-―――――――‐< 木ホYyy
(⌒)イト爻------( tイ-‐'´::::::::,\__,,,....、___,,,_____`」¥ Y
 T,::爻Ooト[iiii]<,,. 、 キ[]  i::::::::::::::::[]::::::::::::::[]=======|爻爻三三
ー-  ''ー^ 二,, ー---┴, -‐へ-O-ー-~~-―へ`~~    ]、
         ━
 〓           ━〓   ー ---- 、---―

行先は親戚である玉木文之進が営む塾だった。武芸ができない以上、彼は学者になりたかったのである。

玉木家は乃木家の分家であり、玉木文之進の養子に乃木の実弟がなるなど、交流は非常に深かった。

そして、この玉木の甥が・・・



204 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:07:59 ID:eYJ1NPVs

     __――――――          /\/\/\/\/\/\/\/\/\/\
    /            \       /
   /               \     )ワシが松下村塾塾長、吉田松陰である!
   /_         __     |    (
  / \  | /  /   \    |   /
/ _  \   /  /\|||||   |  \
|/  \_|| ||||_/       /\   )
 < ̄o ̄>   < ̄o ̄>  |   |  (
  /  ̄ ̄/       ̄ ̄    | ∂ |  )
 (  /(_⌒)\     /   ) ) | (
 | === ====     | (  |  )
  ( || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ||     (_/  (
   || |  ̄ ̄ ̄⌒ ̄| ||    |      )
   || |         | ||    |    (
   || |         | ||     |    )
   ||  )  /⌒⌒|   | ||     |   (
   || /  /     |_ / ||     |   )
   || ヽ ̄⌒ ̄ ̄ /  ||     /   \/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\
   ||  ヽ ̄ ̄ ̄ ̄/  ||    /
    \   ̄ ̄ ̄        /
      \________ /

吉田松陰である。松陰は高杉晋作や伊藤博文など、多くの人材を育てたが、



205 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:08:45 ID:eYJ1NPVs

                  /ニYニヽ
               / ( ゚ )( ゚ ).    俺は、松陰先生の高弟だっていう!
              / ::::⌒`´⌒::::\
               |  ,-)___ )-,|  (本当は二ヶ月しかいなかったけど、
               | l   |-┬-| .l |
            \    `ー'´  /  吹かしてやるっていう。)
      _, 、 -―-―/ | ` ー一'´|、
     /     ー    \  /  ̄ヽ-、_
    /      y  ´ ̄ ̄⌒`Y´⌒ ̄`ヾ'、
    /     ヾ/ 、       |     ||
   /   .\  _r‐、-、-、    |     ||
   /   ,. -‐ゝ/// 〉 〉 〉 〉〉___/,___/ |
  //  人〈〈〈〈 ' ' ' /っ ヽ  ノ  イ ノ
  /   /  ```´-ァ‐'''" /⌒ へ\ ノ |
 ヽヘ  l   //ヾ   ( __ /_ ) ノ  |
   `ーヽ、_ノ | ミ 'ヽ  ( __ |_ )  |  .)

この人物もいた。乃木は長州藩改革派の筋目の良い境遇にいたのである。

彼は厳しいながらも、思いやりのある玉木家での生活を楽しみ、成長した。



206 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:09:36 ID:eYJ1NPVs
            ____
              // |  」_.ヽ
           |_|_|_|=|__|    俺は・・・
            -=ニ|  Mゝ'N〆ヽ
           / (6|' テ 〈 テi`   学者になりたい・・・!
             /  .|、 __ヽl
         /-‐/|..| \ = /|_   武芸よりも向いている・・・・!
      /i ̄ -/ ||\__ヽ||\\
      .|,, | ̄ 〈゚.。/|::::::::::|\。/ ||
     .|,,,, |_。_\。|DER|/∠。_|,|
     |,,,  || | | |く|.|:-‐‐:|〉| | |.|,,|
      |___|| | | | i!| 38 |。| | |.|_,|
     [___] ̄ ̄ .i!|:‐--:|  ̄'|__]
      |.   |//   i!|RAM|   ゙|│
     |  |/    .i!|:::::::::::|。   .|│
.       |   | γ  i!|:::::::::::|  T│|
.      |   |.    i!|コl二ll|    | |
.     |.  |      i!| ミ| |,,|。   |.|
.     |. , 〉     .i!| ミ| |/|   | |
     巛∂     i!|\|_|ノ|   |ii」
      L____」.  |.  |。 ._」∥

彼の初陣は第二次長州征伐の小倉城攻めである。砲術を学んでいたため、砲一門の指揮を任される。

帰還後、彼は部隊を離れ、藩校明倫館の教員となった。このため、彼は戊辰戦争に参加していない。

このことは、足の負傷のため、とされているが、軍人には向かない、と考えたのかもしれない。しかし・・・



207 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:10:29 ID:eYJ1NPVs

    未    し!     _  -── ‐-   、  , -─-、 -‐─_ノ
  元 従    // ̄> ´  ̄    ̄  `ヽ  Y  ,  ´     )   な 戦 え
  服 軍    L_ /                /        ヽ  い に  |
  前 が    / '                '           i  の 行 マ
  ま 許    /                 /           く  !? っ  ジ
  で さ    l           ,ィ/!    /    /l/!,l     /厶,   て
  だ れ   i   ,.lrH‐|'|     /‐!-Lハ_  l    /-!'|/l   /`'メ、_iヽ
  よ る   l  | |_|_|_|/|    / /__!__ |/!トi   i/-- 、 レ!/   / ,-- レ、⌒Y⌒ヽ
  ね の   _ゝ|/'/⌒ヽ ヽト、|/ '/ ̄`ヾ 、ヽト、N'/⌒ヾ      ,イ ̄`ヾ,ノ!
   l は  「  l ′ 「1       /てヽ′| | |  「L!     ' i'ひ}   リ
        ヽ  | ヽ__U,      、ヽ シノ ノ! ! |ヽ_、ソ,      ヾシ _ノ _ノ
-┐    ,√   !            ̄   リ l   !  ̄        ̄   7/
  レ'⌒ヽ/ !    |   〈       _人__人ノ_  i  く            //!
人_,、ノL_,iノ!  /! ヽ   r─‐- 、   「      L_ヽ   r─‐- 、   u  ノ/
      /  / lト、 \ ヽ, -‐┤  ノ  キ    了\  ヽ, -‐┤     //
ハ キ  {  /   ヽ,ト、ヽ/!`hノ  )  モ    |/! 「ヽ, `ー /)   _ ‐'
ハ ャ   ヽ/   r-、‐' // / |-‐ く    |     > / / `'//-‐、    /
ハ ハ    > /\\// / /ヽ_  !   イ    (  / / //  / `ァ-‐ '
ハ ハ   / /!   ヽ    レ'/ ノ        >  ' ∠  -‐  ̄ノヽ   /
       {  i l    !    /  フ       /     -‐ / ̄/〉 〈 \ /!

戊辰戦争後の彼の仕事は、戦場帰りの元の部隊に漢文を教えることだった。

だが、学生たちは戦場に出なかった乃木を侮り、侮蔑した。



208 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:11:28 ID:eYJ1NPVs
  |l   ヽ\|                     =~_
  ヽ\____>                        ~>   なんで・・・!
 ___,,,ニ==                       <
  ~二;;;;.=-       /|l.l.| llヾヽ          -=ニ,    お前らに何がわかる・・・!
     ~二ニ     /l;;;;;;||;;l;;;;;;ヽ;\ヽ           ~~'''''Z、
   _,,,ニ-=     /ノ;;;;;;;|;;;;l;;;;; ××_ヽ |⌒ ヽ         _、
     ///   ./\\ ;;;;;u/.×''~   | |⌒l .|      _,、‐~
    ///// |∥/ ~ 。ヾ||:.:.:.||/。  ,ノ | |⌒| |    ヽ
       //| | |/|ヽ,_,.、/::'''彡ーu <~u  |.|ニノ/    |ヾ\
      /     |u/ u u   `' u   ||ー ′    .l
     ./     / _丶u  u __,,О   /| .|      ヽ、
     /       ` l 、,,__,,.、、-;;;二-‐`l ./   l       ヽ、
     /     \  l l''‐-‐'''~    ___| /;;  u|
   /        \ヽ|-‐'''┬;;ニニ゜-‐ /;;0   l|ヽ、
  ./          \ヽ ̄O,,,,,,,;;;u /;;;;;  u  u |ヽ、ーー / ,,_ '''''''''    | |
  /           O ヽ u ''''''' /;;;;; u      /    ( / ,,_ ''''''''    | |
./       _,,,、、-‐‐-、、,/\ u /ヽ、   u u /     ( _/  ''''''    ||
/      /        ~'''‐、、_/  ヽ、U   ノ       ''-==ヽ_____,,,,、-ノ |

当然のごとく、乃木はこの仕事を楽しまなかった。



209 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:12:13 ID:eYJ1NPVs

       /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:i:.:|Wwハ.:.:.:.ヽ.:.:ヽ
      /.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:/.:.:/i:.:|    !.:.:!:.:.:.:.:.:.:',  ドイツに留学します♪
.     /.:.:/.:.:/.:.:.:.:.:/.:.:.:.:/.// !.:,'    i:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:!
     i.:.:/:.:/.:.:/.:.:/:.:,.斗 //  i/ --、  i.:/:.:.:.:.:.:.:!:i
     |./!.:.:!:.:.:!.:.:/イ  //  /    `メ、 |..:!.:.:.:.:!:|
     | |.:.:i:.:.:i.:.:| |斗≠  /   ≠=、  |:.:!.:.:.:.:!:|
     | |.:.:i、.:i:.:|./ト:::::::i}      ト::::心、!:/.:.:.:.:!:|
     ヽ |.:.:iヽ:ヽト v':::::}|      r':::::リ |/:.:.:.:/!.:|
       |イヽ..\ト. V少      vニソ 厶 イ:.:.!.:|
      / |:.:.:.:.:.:.:ハ  :::::   、   :::::  /ノ:.:.:.:.:.:!.:|
      / |.:.:.:.:.::!:.!ヘ、   r  ァ    /:.|.:.:.:.:.:.:.!.:|
     /  |:.:.:.:.:.:!.:|.:.:.>、       ィ´:.:.:|.:.:.:.:.:.:.!.:|
     /  |r―‐-、!:.:.:.:.:.:i`  、.  '´|.:.!.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.!.:|
    /   |    |!_, ィリ      !\.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:!.:|
.   /   /|    |i  /       !  ヽ!:.:.:.:.:.:.:.:!.:i
.   /   /_|/ ̄ヽ||  |        |   |:.:.:.:.:.:.:.:!ハ
  /  ./::::|    |ヘ !ー-、  , -‐/  /:.:.:.:.:.:.:/::::::\
  /  ∧:::::::|    |:∧ \     ./  /:.:.:.:.:.:.:/::::::::::::∧

この時期、桂太郎は私費でドイツに留学する。



210 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:12:57 ID:eYJ1NPVs

     ./_,,     / ./::|
    ./‐'' /     /// u ::|  | iヘ           俺も、留学がしたい・・・
       .// / /    _, -| |´| |‐'\
      ///、  _, -‐'´  , -|'´:::|::::::::\        学者になりたい・・・
      /  \ \_, -‐'´  :::::::::::::::::::::|
           \ __========:::::::::::|  /⌒ヽ   そうだ、従兄弟の御堀さんに頼んでみよう。
           / ''' !     , ‐'´:::::::::::::| |/⌒i |
          /:::::::   -‐ '´ :::::::v::::::::::|...|/⌒l |   従僕でもいいから連れて行ってくれ、
          /:::::::::::v        :::::::::::::::::::| .||  .| | 
.       /:::::::::::::::   U    U:::::::::::::::::| | ⌒ノノ   と言えば、連れて行ってくれるはずだ・・・
     <__   ,,,, `)          :::::::::::::::::::| `-‐"
.        __,ノ          ::::::::::::::::::::|       
         `ー、──────::::::::::::::::::/|
            ヽ       ::::::::::::::::::/: |
             ー─,    :::::::::::::::::/: |
              /   U::::::::::::/::  |
              ./   :::::::::::/:::   l
            ./   :::::::::/:::::   l
            /   ::::::/|:::::   ,, /
            !、  __/  |:::, -‐'´:/
              ̄  ,、-‐' ´::::::::::/
               /∧::::::::::::::::/
              .//0::\::::::::/

御堀耕助は長州藩御盾隊総督として戊辰戦争で活躍した。大村益次郎亡き後の長州軍事系の重要人物である。

彼は山県や西郷従道らとドイツに留学することになっていた。しかし・・・



211 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:13:48 ID:eYJ1NPVs
      .,..-──- 、
     r '´. : : : : : : : : : :ヽ    お前なあ。男だったら実力で留学しろよ。
    /.: : : : : : : : : : : : : :: ヽ
    ,!::: : : : : ,-…-…-ミ:: : :',  家来でもいいからって、手段を選ばないこと言うんじゃねえよ。
   {:: : : : : :i  ,;ノ;´:`ゞ、i: : :.:}
   {:: : : : : :|  ェェ;;;;;;;ェェ|: : : }  卑屈だぞ、そりゃ。
    { : : : : ::|    ,.、 .| : : :;!∫
    ヾ: :: : :i   r‐-ニ┐| : riii=  
     ゞイ!   ヽ 二゙ノ イ「 ノ
    ⌒ー ̄ ̄´ r⌒ !  〉
    (         (` ー'
       御堀耕助

  ∠ -‐ァ       ,、'´  ,.、-'' "           \
    /      ,、'´ ,.、-''´     fi fi ト、      ヾ、 ヽ
.  /      ,、'´.,、''´    /| ,ィ |:| |:l .l_.ン        l`ヾ
 //l    ,、'´,、''´     〈:::レ':|.|::| |::ヽ  /\ヽ  .ト、 |
〃  |   ,、'´,、'´      n,  \:リ:::リ:::::i| 〈==、 lヾ  | ヽ|
.   | ,、'´,、'´       | _|f=-、.\ u !|/ヾ.、 〉| |ヽ|
.   ,!'´,、'´          r( リ   \!i  〈 o .ノノ| |
,、-'´,、r′    _    N ヾ、 o  》   ヾ ̄  | |
,、-'´ |    ( r‐ヽ、  | |j~ ゝ==シ  |j.  \.|j~| |
    |    ヽヽr‐ゝ |   〃"  |ju  U u \| '、
    |     ヽヽ⌒l .|  u ___   r' __ u _) ヽ、  ,、-'´
.   |      ヽゝ-l | |j i´ _` ''ー----‐ァ/  ,.、ゝ''´,、-'´
   |       ゝ-リ   l ̄   ̄ ̄二ニ7.ム-''´ ,.、-'ヾ 
   ,'         |\ |j {    ,.、-'´ ,.、-r‐i ''' "´     \/
.  / /          |::::::\ ,,ゝ-'´ ,.、-''´  | l       /
 /〃          |,.、-''´,.、-t''´ ̄``_二ニ! l _.... -‐''´ ,、"
〃/      _,.、-‐'' " ,.、-''´::::::\ゝ- '´ r== l ヽ、  |j ='"´
. / ,.、-‐'' "   ,.、-''´ヽ、  ::::::::`'-、.. u |j |  ヾ     u
/''´     ,、-''´     \   ::::::::::::`''..r-'′   \ U

あっさりと拒否された。逆に御堀から「今、必要なのは軍人だ。軍人になれ」と諭され、

乃木は軍人になることを決意する。長州藩や御親兵で教育を受けた後、1871年・・・



212 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:14:36 ID:eYJ1NPVs
          ,-┬┬┬┬┬┬┬ 、
       / // / / | || |`l 、    今日は俺の人生で、もっとも輝かしい日だ・・・
       /_/__/_/_|_ | | |. | | |
       (]_|_|_|__ | |ーi. || ||
      /   /\ヘ\丁┴、| ゝ| | ||.|
    /    ヘ\    //l\/ゝ| ||.|
    |/|/V|_ゝl|_lK∠___\/ゝ.|| |
        |::::::::::;;;;;;;;::::::::::::::  / | lゝ/ゝ| 
  .      |;;;;;;;/  l;;;;;;;;;;;;;;;/ :|:|ーヽ∠ヽ_|
  .       | /      /ノ   ||〇| ヽ∠__|
        //__, -ヽ  / ι  l_ノ    ヽ
  .     / ヽ――――一'     |   |\ \
        フ  /ヽ ≡      ./|   | \ ̄― _
      ∠―./ | ヽ        / /   |丶. \ ― _
   ― ̄_―/ | ヽ    /   /   |丶丶 \
     ̄    /  |  |ヽ_/    /    | 丶  ヽ

23歳の乃木は陸軍少佐に任官する。深堀の引きであった。

なお、同じ年に任官した野津は少佐、黒木や奥は大尉であり、児玉に至っては下士官である。

何の実績もない人間に対してのこの厚遇は、情実のにおいがあからさまにする。



213 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:15:37 ID:eYJ1NPVs
  , -─                \
∠.-─;:-    , ,ハ           ヽ  飲め・・・!
  /     ,.イ./|./::::ヽ. L、ト、        .|
. / ,イ   /‐K」!':::::::::iゝl-ゝ!'\i、    |  歌え・・・!
 レ' .! ,イ ,イ===。、:::::_"===。=:l. r‐ 、  !
   |/ l/ l:::ー-/:::::´ `ー-‐,,´:::| Fヽ ! |  遊べ・・・!
       !/:::::__-,  -‐''" ::::| Lソ/  !
      `T、--;‐=;===ニヲ.::::::l└ ' 、 ヽ
      /! `'ー-'---‐ '´:::::/i    l \\
      / _ヽ  ー一 .::::/:: !   /  |`ーゝ、
    ,.∠-‐'' | ヽ.   :::/:::  i   ,/    |
  ̄       /.|  ヽ;:イ::::    ノ  /' l   |
       /  !   ト、._   /  /  !   |

乃木はこの地位を楽しんだ。少年のころから鬱屈と侮蔑に囲まれていた自分が、高い地位に上ったのだ。

悪所通いを知ったのもこのころである。東京鎮台・名古屋鎮台での勤務の後、一度休職する。

そして、陸軍卿である山県の伝令使(副官:秘書)となる。だが、楽しい日々はそう長くは続かなかった。



214 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:17:14 ID:eYJ1NPVs
     /フYヽ
 o ゚ ゚o/( o)(o )ヽo゚ ゚ o   まずいっていう・・・
   / ⌒`´⌒ \
  | ,-)___(-、|    小倉の十四連隊が萩の不平士族と協力しそうだっていう・・・
  | l    `⌒´  l |
   \       /

当時、全国各地では士族による新政府への不満が鬱積していた。

これがが顕著だったのは、維新の立役者となった薩長土肥の士族である。

彼らは血を流したにもかかわらず、新政府に登用されたのはごくわずか。特権を奪われて困窮する者もいる。

勢力争いに敗れて下野した者もおり、非常に不穏であった。



215 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:18:03 ID:eYJ1NPVs
            ∩_
            〈〈〈 ヽ  ここは、連隊長を変えるっていう
           〈⊃  }
      /ニYニヽ   .|   |
    /( ゚ )( ゚ )ヽ  !   !
  /::::⌒`´⌒::::\|  /
  | ,-)___(-,| /
  、  |-┬-|  /
 / _ `ー'´ /
 (___)  /

小倉の歩兵第十四連隊長山田少佐は、征韓論で敗れて下野した前参議、前原一誠の実弟である。

前原は萩の不平士族のリーダーであり、山田は公然と前原支持を表明していた。

前原が挙兵した場合、連隊丸ごと寝返る心配があった。



216 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:18:56 ID:eYJ1NPVs
   /ニYニヽ
   /( ゚ )( ゚ )ヽ   そうだ!乃木がいいっていう!
 /::::⌒`´⌒:::: \
 | ,-)___(-、| 乃木は前原たちと関係が深いし、山田もおとなしく指揮権を譲るはずだっていう!
 | l   |-┬-|  l |
 \   `ー'´ _/ あいつなら、寝返る心配もないっていう!
. /    ∩ノ ⊃ ヽ
(  \ / _ノ |  |
..\ “  /__|  |
  \ /___ /

こうして新任の連隊長として、乃木が選ばれた。1875年12月のことである。

山県の思惑通り、乃木は連隊の指揮を無事引き継いだ。そして、この乃木のもとを訪れる者がいた。



217 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:19:41 ID:eYJ1NPVs
    _
   , ‐''´~   `´ ̄`‐、
 ヽ‐'´            `‐、   兄さん!前原さんに協力してください!
≦               ヽ
≦   , ,ヘ 、           i   もう一度、維新をやるんです!
 l イ/l/|/ヽlヘト、      │
 |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
  ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
  } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !
 ゙!  7     ̄    | トy'/
 !  `ヽ"         ;-‐i´
 ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
  ヽ、 ー         / ゝ
   \   __, ‐'  / / \
      ̄ i::::: / /
     玉木正誼

乃木の実弟で玉木家に養子に入っていた正誼は、前原のもとにいた。

小倉の乃木をたびたび訪れ、挙兵への参加を求めた。



218 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:20:28 ID:eYJ1NPVs
          ,. -‐- 、r'´  ̄ ~Z.__
       ∠             ´   ,.>    それは・・・・
.     /                 ̄`>
     /           ,、      `\   できん・・・
.    !             / \    \. トゝ
   │       , ,.イ /、._, uヽ |ゝ、  N   俺には与えられた職務への責任がある・・・
.    |      /レ' レ\,/  /V '´ l\!
     |. r;=、 .ノ=a=== ,, ,/a===!     それを破るわけにはいかん・・・
    | |.ト、| | u` ー--‐ " u\ーァ"!
    | l ヒ |:|.    u  r __   \l
     |  `ー 1|、 ヾニ二二二二フ 7′
    ノ     | \     ___  /
.   /   ,ヘ、  ト、 \ u  ̄ ̄ /l
  /  ./\.ヽ. ヽヽ、 \   , ' ,'
  ,' , ./   \ヽ、ヽ \./`iイ /
. /l/l/     |\\ヽ  ヽ. Wレ'
/      _..⊥._ \``  |

玉木正誼は乃木に挙兵計画を語り、再三再四協力を求めた。

乃木は同意しなかった。そして、正誼から得た挙兵に関する情報を、逐次山県に送った・・・



219 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:21:25 ID:eYJ1NPVs
                              ´
                               ´.
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙

1876年10月24日、熊本で神風連の乱が起きる。これに呼応して、27日福岡では秋月の乱が発生する。

この事態を予期していた乃木は隷下部隊を速やかに派遣して、鎮圧に成功した。そして、28日・・・



220 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:22:03 ID:eYJ1NPVs
     ,. -─v─- 、 、
 __, ‐'´           `ヽ   東京の腐った連中を追い出して、
..≦              `i,
..≦               i、新しい政府を作るんだ!
 1  イ/l/|ヘ ヽヘ       i
  l,_|/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、,l`ヘ  .,|
  .レ二ヽ、 、__∠´_"` ! /
  riヽ_(:)_i  '_(:)_/  |i)'
  !{   ,!   `      μ!
  ゙!   ヽ '        ,i!
   !、  ‐=ニ⊃     ,,ハ
    ヽ  ‐-    / "ト、
     ヽ.___,._/   // \
    //イ;;:::::     //〃 ヽ、
   /  /i:::::.    //     ヽ

前原一誠はついに立った。萩の乱である。しかし、反乱は政府軍により早期に鎮圧された。

乃木も隷下部隊を送っている。



221 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:22:47 ID:eYJ1NPVs
             , '
             〆
           //                       _,,,....-::::,,..-;:'
           ノ /                  _, -=''""""    =--、,、`,"+`ゞ,;:
          /  i                   _,.-'^ "              ̄=.、".
          ,i  |i                  -'^               \`,`,;⌒`;・",;+
         ,'  |i                 >                    ミ`+,;:;"・ヽ` `
         i|   |i                :"  ._=__            ヽゞ,:;*ヾ"`丶 ┼
        i|   .|i               /  彡  .       -ミ、         ミ   `,;:"
        |    .i、              /〆"           \       `i       丶
        ゝ     i、                            丶      |i     +   +
     '   i|      ゝ                             ミ     .ミ
         .i|      丶                            |     |l    /  +
         .i|       \                            .i|    |i      ´
          .i|        丶   .                      .i|    |i  ゞ
          .i|        丶丶、、,,                   i|    |i  ´`  +
           i|         \ゞ`                   j|    ,/  '  /
            i|、       `\ 、、,                 .i|   ,/;:";:|;,/×
             ゝ       `丶`\ゞ                i|   ,/";:`, 、 丶
               \  ,.   ミ\丶 `               i|  ,/`,;:ノ`,
                 `;丶\丶  、`丶              .j|  /;`,;:+
                       \ 丶              / ./+``
                           \            ././  ,'
                                       /"`;丶
                                     / `,
                                     '
                                  /    ゞ
乃木の実弟玉木正誼は戦死。師の玉木文之進は、多くの弟子が反乱に参加した責任を取って、自決した。

乃木はかけがえのないものを犠牲にして、国家への忠誠を尽くしたのである。

しばらくして、かつての上官、福原大佐から、手紙が届いた。



222 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:23:41 ID:eYJ1NPVs

       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
       |                  |
       |                    |
       /    ̄ ̄ ̄ ̄      /_____
       /   お前は      /ヽ__//
     /    臆病者       /  /   /
     /              /  /   /
    /   ____     /  /   /
   /             /  /   /
 /             /    /   /
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /   /


歩兵十四連隊には二千人の兵がいる。これだけで対処できるのに、大阪鎮台に救援を求めたのは何故か。

また、戦闘を部下に任せ、なぜ小倉を動かなかったのか。

ほかの部隊は少人数でも勇戦敢闘しているのに、大人数を抱えた乃木が動かなかったのは、臆病だからだ。

お前は、長州人の面汚しだ、という非難である。



223 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:24:31 ID:eYJ1NPVs
         /ニYニヽ
       /( ゚ )( ゚ )ヽ   お前は何で、小倉を動かなかったっていう!
     /::::⌒`´⌒::::\  
     | ,-)___(-、| 臆病だっていう!命が惜しいのかっていう!
     | l   |-┬-|  l |
      \   `ー'´   /l!| !
     /        \ |i
   /       ヽ !l ヽi
   (   丶- 、    しE |そ
    `ー、_ノ   ∑ l、E ノ

この手紙は山県が書かせた、とも言われている。

福原や山県だけでなく、陸軍部内で乃木を批判する空気があった。この手紙は、その表れであった。



224 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:25:23 ID:eYJ1NPVs
  |\   | |  //  U  /\ `,  \  \  /
 ;;;|  \ | | // ,    /  /ヽ 、==\  \(   秋月だけでなく、福岡や小倉でも反乱の気配があったんだぞ・・・
 ;;|\  \|// lj l j  /  //\ヽ   \  \)
 |u\//|ヾ||   l|  ||´ //   \、  ( \ (   そんな状況で小倉を動けるか・・・!
 |f゛/.へ| |  || lj   i|| /          |  ゝ) 
 |//  ヽiヾ、;||     ル/           |  (  そもそも、俺は弟を裏切って殺し、
//       ヾ)゛   ≡   ○      /   ) 
人|      ○ / =   ニ=_     _=--W   (  恩がある先生を死に追いやってまで、
 ヽー、     / = U   U-==_  (  u j   )  
\ lj し-、 ノi =   i       し ヽ     i´   国に尽くしたんだっ・・・!
 \   u) i/ =  u lj      ゝ  ) U  l    
  |`ヽu ゝ/ =           ゝー´     ゝ   それなのに、この仕打ち!
  |  |  /  = __-=ニニ ̄ ̄ ̄ー― ̄ ̄ ̄)   
 ノ ーーニニ==- ̄   ). ̄ ̄ー――― ̄ ̄/    卑劣・・・!!
― ̄ー7 = lj   =〓ヽ /     (⌒)     (   
― ̄ / =          lj     `¨´   __  ) 
   |  /  u U U      _―,- ̄|  `/  
    `T ー,        _--,   |  | /   
     | |  | ̄| ̄ ̄| ̄ |   |__lー―+ー(    
     |トー+-ー―+ー-+ ̄ ̄         )   
      ||                     /   
      ||              ○―― /    
      || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄と ̄ ̄ ̄     /
       |.匚匚匚匚匚匚匚匚匚匚匚匚(
.       |      u     lj      ゝ

乃木は手紙に返信し、福原の了解を得た。しかし、彼への批判が止むわけではない。

乃木の屈折はこうして深まった。



225 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:26:19 ID:eYJ1NPVs
              ,,,、、、、、、、,,,
           ,r''.:´.:;;;;;;;;;;;;:;:;:.:.::`ヽ
          /.:.:;;;;;:;:;:;;;;;;;;;;;:;:;;;:;:;:;:;;;:゙、
            ,'.:;;,:r''"´  ̄ `""゙´ ´¨ヾ;;!   おいの命は、おはんらにあげもんそ!
         |;;;:.:{   -ー -、 , -‐.::.;l;!
         |;;::.:ヽ    _ _,,)j   _,,.;i!
 .          i;;;;.:ji! ,r''ニニニ二ン r''二ニュ
         /^ヾ!   ,,,zf_で;ソ´ ヾでソ;;{
         レハj!    ''' "´   j;:.~'' ´ !
           Yヽ!     , ィ ,_ _,,ハ   |
            し'i.      ,′  j !;::.',  |
           , イハ      { ,,r====ュ;:,  ,!_
   ,,、、-‐''"´.:/.:j! ',     ´二三`  /:.::``¨''ー- 、、、
 "´.:.::::::::::::::::::/:::::| ` ヽ、、,, _ ___ ,,,.、ィ/:::::::::::::::::::::::::::::.:.:
.:.:.::::::::::::::::::::::/::::::::|i    、_ ,, __ //::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.
.:.:::::::::::::::::::::/::::::::::| |      . ,, _ _//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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::::::::::::::::::/:::::::::::::::| .|     .:.:.:::://::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::/:::::::::::::::::| |       .:.:://:::::::::::::::::::::((Yj)::::::::::::::::::::

翌1977年2月、最大にして最後の士族反乱、西南戦争が始まった。

背いたのは西郷隆盛を盟主とする最強の士族集団、薩摩。

彼らが最初の目標としたのは、熊本城に駐屯する政府軍、熊本鎮台である。



226 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:27:53 ID:eYJ1NPVs

                  ∫_____∫
                  |l|lllllllllllllllllllllllllll|l|
                  @:::::::::::::::::::::::::::@
                 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
               ヾ==================.ソ      ,;:"⌒⌒⌒⌒゙;,..
                 | iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii |      ,;:,,,,''''  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,)
               /;;;;;;;;;;;;;;;; /\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\    ,;:,,,  ;;;;;; ;;   ,,)
              ヾ=======.//\\ =======.ソ   ゙゙~,,,,,,~,,,,ノ
                 | // .[ ] .\\... |
            .───./:::::::::::::::::::::::::::::::::\───
           ゞ===============================ソ
            \.|iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii田 田iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|/           /松
        .松\ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\         //::::::\
       /:::::\\:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\      ヾ===========ソ
      ヾ=/\===ソ===============================.ソ    /_| |iiiiiiiiiiiiiiiiiiii|/
      /::::::::::\ |ミ iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii田 田 田iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii |/=========./::::::::::::::::::::::::::\
     ヾ========ソ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::::::::::ヾ===============ソ
      |iiiiiiiiiiiiiiiiii||ミ========================ミ ミミ ミ ミミ ::::::::::::::: | |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
      TTTTTTTt  iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii ミミ ミ ミミ ミミ ミミ.  /::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
      |___  ヾ;yヾ;yヾ_口口口口口口口口 ミ ミミ ミ ミミ ミミ ==================ソ
      ◇◇◇◇ ゞヾ Yy;ヾヾ 口口口口口口口口 ミ ミ ミミ ミミ  iiiii| |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
     ◇◇◇◇◇ ゞゞヾヾゞゞ 口口口口口口口口口 | ;;i /ミ    ∞◇◇◇◇◇◇◇
   ◇◇◇◇◇◇  ヾ|i|;ヾ  .口口口口口口口口  | @llヽ   .∞◇◇◇◇◇◇◇◇
 """""""""""""""""""|i|""""""""""""""""""""""") li!;lii!\"""""""""""""""""""""
 """"""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""

薩摩軍一万三千人に対し、熊本鎮台の兵は全隷下部隊で五千人。籠城を決意した司令部は、

乃木の十四連隊にも、熊本城入城を命令した。



227 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:28:42 ID:eYJ1NPVs

    ./‐'' /     /// u ::|  | iヘ           俺は、臆病者ではない・・・!
       .// / /    _, -| |´| |‐'\         
      ///、  _, -‐'´  , -|'´:::|::::::::\        この戦で、それを証明してみせる・・・!
      /  \ \_, -‐'´  :::::::::::::::::::::|        
           \ __========:::::::::::|  /⌒ヽ
           / ''' !     , ‐'´:::::::::::::| |/⌒i |
          /:::::::   -‐ '´ :::::::v::::::::::|...|/⌒l |
          /:::::::::::v        :::::::::::::::::::| .||  .| |
.       /:::::::::::::::   U    U:::::::::::::::::| | ⌒ノノ
     <__   ,,,, `)          :::::::::::::::::::| `-‐"
.        __,ノ          ::::::::::::::::::::|
         `ー、──────::::::::::::::::::/|
            ヽ       ::::::::::::::::::/: |
             ー─,    :::::::::::::::::/: |
              /   U::::::::::::/::  |
              ./   :::::::::::/:::   l
            ./   :::::::::/:::::   l
            /   ::::::/|:::::   ,, /
            !、  __/  |:::, -‐'´:/
              ̄  ,、-‐' ´::::::::::/

連隊のうち、二個中隊300名は2月19日に入城を果たしたが、主力は新式の銃交付のため、出発が遅れた。

しかし、銃は荒天のため到着せず、乃木は主力を残したまま、連隊本部と一個中隊200人のみを率いて、

熊本に向かった。焦っていたのかもしれない。



228 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:29:33 ID:eYJ1NPVs

            /f彡-_‐‐‐‐- .:.:彡ソハ  ,、、、、、,,,,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::i   ',
         /Vj   と二__つ.:.:′ .:.:ゞ‐‐‐‐- ̄``ヽ.:.:.:.:::ト、  ',
          Njf′  ''ニニ二~ン   ,'.:.:.:.:,r─- 、`ヽ `ヽ::::ト、ヽ !
           Nf′''~~´    ,. イ   ,'.:.:.:.:.`ニニヽ_ノ .:.ヽミミ.:.:.j! ', ', !
          _,jリ′   ,r'"´  ソ    ト、.:.:.:.:.:.:.:`~~~`.:.:.:.:.:.:.:.:.j! ', ',!
       /ハj     . :.:.:.'´ .: .: .:. : j! .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;;;;;;;;;;;∧  V     ちぇすとおおおおっ!
       i }::i1   ,r'´., ィフ⌒ヽ .: .:. ノ .:.:`ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:;;;;;;;;;;;;∧ i  ト、
       i }::i1  ,'.:.:/;;;/  / ト、`ヽ  ',  ',.:.:.:. .:.:.:;;;;;;;;;;/ i i  ト、ヽ
      ノノノノ  ,' .:/;;;/  /   i;;;i.:.:.i  i  i!.:.: i.:.:.:;;;;;;;;/  l l  ! 丶
     ,.イ彡′ ,' .:/;;;ム_ _/   i;;;i.:.:.i  l  i!.:.: l.:.:.:.;;;;∧  l l ,′  ',
    / j / ,. ,r'"´     ̄``ヽi;;;i.:.:.i   l  i!.:.: ;.:.:.:;;∧ i  l l ∧    ',
   /  H     `''''''''ヽ.  ``ヽヾi.:.:.i   l  i!.:.: ;.:.:;,イ.:.i i  l l/ ',
  /   .: j i                  ノ  ノ.:. /::;,′.:::i i  l l  i
,.イ  .:.: j i  `ニニニニニニヽ     .:.:.:.:.:.:..:.:. .::::::::;;′.:::::i i  l l  j

2月21日、熊本城より北方に10キロの植木に到着する。しかし、すでに薩摩軍は熊本城を包囲していた。

19時、薩摩軍400人が襲ってきた。乃木は防戦に努めたが、21時、撤退を決断する。



229 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:30:12 ID:eYJ1NPVs
       ‐、――-、,,.. -――‐;:‐
       >           ̄<
     -=ニ                 `ゝ  河原林少尉!
     ∠´   ,.ィ  ハ          `、
     /   / | ./ ヽ  ト、       | お前は、連隊旗をあくまでも護持しろ!戦闘はするな!
     lイ /''-ニ|/、 r‐\lニ\! __   |
       'l.イ| ==。、i '"==。== l. l"l|   | 絶対に敵の手に渡してはならん!
         |l| `ー'/  u ー‐''" | |"l|  |
         l || U/       lj  |.|ソl   |
        ! `|/_,. - ヽ v'    l!-'′   |
        ,l  ヽ ヽニニニ二)  /|   |\. |
    _,,.. ‐'''"~/lヽ  ≡  /  |   |  |~"''
    | |  / |  \  / u レ!  |   |
     | | /   レw、  l´      |  l    |



230 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:31:02 ID:eYJ1NPVs

     /         ∧   ::   :::\
     /      / /| /:: | |     ::::\  
.     /::  ::  / | /:| /:::: | |::| |\:   ::ゞ  
    /:::  /|./─|/ :|/:::   _|_|─\  :::ゝ  
.    |  :/::/__ ̄ U    __ \:: ::|   
     | _|_/__\___/__\_|_::|  
..   l⌒| | |.( ̄ ̄o .|   |. o ̄ ̄.)| | |⌒l  
..   || :||:|: \──/ ̄ ̄:\──/ :|:|:/ |  
.    |δ||  v ̄ ̄ /  v::::|:  ̄ ̄ :::::||:6:|  
...   | :)|      /   ::::: |:    U ::::|:( |   
     ゝ_|       (_ :::::_)     :::::|_ノ  
.   /:: |    )( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)(  :::::| ::\  
... /::::::::::|      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     :::|::::::::::\   
/::::::::::::::|\      ──      ::::/|::::::::::::::\__   
:::::::::::::::::::| ::\            ::/:: |:::::::::::::::::\:::::::  
: ::::::::::::::::|   ::::: ̄ ̄──── ̄ ̄:::::   |::::::::::::::::::::\::::  

     連隊旗手 河原林雄太少尉

河原林少尉は連隊旗を身に巻きつけ、十数人の兵に護衛されていたが、戦闘に巻き込まれ、戦死した。

乃木の命令を破り、自ら白刃を奮って敵兵に切り込んでいったのが最期、といわれている。



231 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:32:02 ID:eYJ1NPVs

               ◯                  _______
               //           ____/   ,,;|||||||||!!"\___
              // |\_____/ ||||||  ,||||"  ,,;;|||||||!"     ,,,;;;||/
              // │ `||||||、  `|||、  |||||  ,||||"  ,,;|||||||"    ,,,;;;||||||/
             // │   `|||||、  ||||  |||| ,|||" ,,;;|||||"   ,,,,,;;;|||||||||||(
             //  │||ii、  `!||||、 `|||,,,||||,,,|||" ,,;||||"  ,,,,,;;||||||||||||!!!!"" )
            //  │!!|||||||ii、  `|||,,;||||||||||||||||||||" ,,,,;;;;||||||!!!""     /
            //   │  ""''!!!||i;:|||||||||||||||||||||||||;ii|||!!!""         |
           //   /,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,||||||||||||||||||||||||||||||||,,,,,,,,,,,,,,;;;;;iiiiiiiiiiiii|||||||||i
           //   /||||||||||!!!!!!""|||||||||||||||||||||||||||||||"!!!!!!!!!!||||||||||||||||||||||i
          //   /    ,,,,,,,;;iiii|||||||||||||||||||||||||||||iiii,,,,,,        """""|
          //   / ,,,;;iii||||||!!!"" ||||||||||||||||||||||||| `!!!!|||||||iii,,,,,       |
         //  /|||||||||||!""  ,;i|||!"`|||"|||!!!|||: `|||l、  `!!!!||||||||||||iiii、  /
         // /||||||||!!"   ,,;;|||||!" ,i|||' |||| `|||、 `|||||、   `'!!!!!|||||||||||||(
        //<|||||||||"   ,,;;i|||||!'  ,||||" ||||  ||||、 `!!|||||i     `!!!!|||||||||\
        //  \__ ,,,;;i|||||||"  ,;|||||" ,|||||__|||||、__`||||||||i、/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       //       \________/ ̄    ̄    ̄ ̄ ̄
       //

そして、連隊旗は薩摩軍の手に渡った。



232 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:32:56 ID:eYJ1NPVs
                  ,,..‐―、,.-=,,..-―--、
               _,,..==-         ==、    連隊旗が・・・!陛下より賜った連隊旗が・・・!
               ,,...二=             ヽ
             ,.-´,....--              ミ  軍人として、この上無い恥辱・・・!
   (i(i ___  _/ ̄/      .w         ヽ
-=,^,=- |┌--, |   /./|   /,i|´f !j|.|/ヽ、     |  もはや、死ぬしかない・・・!
/|| |(ヽ | |__| |。。。|/ |  /ヽ、!  ,,|/!∠,..ヽ、     |
.iノ.|ノ ',! '-――'     !,i/|=。=|| uレ.。'' / | |⌒,  .|
                 |`-/w `ー‐´ij~ | |こ||   ヽ
.                 |/ _っ; U~u u | |_ノノ    ヽ
..             0   |こ_,,..―--0'''ヽ u |,|ー´      'ー,,
...                 ||ー´''' ̄ ̄ ̄| / |    |ヽ ̄''ー...,,,
                  ||.‐-‐,――-_,' / ,'    |.`ヽ-...,,,
                  /',' ̄ニ ̄ ̄ /u |    |,!   ',
.               0 7 _ヽu= U  0  |ノ|   |    ',
               ,.-//ニノ. `、u /     | |i |    ヽ
             /  | |  フ ヽ/ヽ U u   | | |. j.    '
            /    | | Z  / /|       || 、ヽ`、
           /     |彡 ,,/~    |、      / ヽミ ヽ
          /      | |´~      | 0、____,ノ

乃木は半狂乱となった。連隊旗は天皇より下賜された、軍の象徴である。

のちの時代ほど神聖視されていなかったともいわれているが、

天皇から授けられたものを紛失することは、やはり面目を失することである。



233 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:33:42 ID:eYJ1NPVs

   //   , -─;┬:─‐- 、        )
. //   /  ヽ  i  r'    \     (  ………
 /   .,'     , -─- 、    ヽ     ) 殺してくれっ……
     /    /      ヽ    .ヽ     (
      |{:    l           l     }|    ) ………
  E''ー-|{    {  ,ィノl人トヽ、 トi   }l-‐'''ヨ {  殺してくれよっ……
. E..三l| {   l. (l'≧ ll ≦゙l) :| |   n;|三..ヨ ) 
.     |.! {  |! ト∈ゞ'∋イ | :!   4!!:   (
    | | '  || |:::::`ー'´::::| |:::|.   !:!:    `フ'⌒`ー-‐
     |. }   { W::::::::::::::::::::W:::::}   { |::
     ヽ|.   |/:::::::::::::::::::::::::\|.   |ノ::://
.      |   |::::::::::::::::::::::::::::::::::l   |//
      !  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::!. //
      |   |:::::::::::::::::::::::::::::::::://!、      /
    /, r- ヽ::::: :::::::::::::::://  、、\  //
     !L{」_厂ゝ):  ::::::://:(.{⌒)_},},リ://
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二

その後数日間、十四連隊は薩摩軍と激闘を行った。乃木は最前線に立ち、銃弾を受け、負傷した。

野戦病院に収容されたが、抜け出し、戦場をさまよった。何度もそんなことを繰り返したあげく、

乃木の身を案じた軍上層部から、第一旅団・熊本鎮台の参謀へと転属させられたが、

ここでも進んで危険な場所に赴き、銃弾に身をさらした。



234 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:34:42 ID:eYJ1NPVs
 ///      /| |::l .|l  |ヽ  ヽ\              戦死できなかった・・・
   /        /::::|.|:::l |::| |/\ \\
.  | /    ./::::::::l|:::::l |".l |/::::::::ヽ、_\ヽ__          もはや、自分で自分を処するのみ・・・
  |.l.| l   /::::::::::::|/ i /l| _,,、、-  ~  ::::ヽ ヽ/⌒ヽ、
  || | .|l  /\::::: ヽ /,、-'''"        :::::::ヽ ヽ'⌒ヽ.ヽ
  . | |.| | /  \  〃          i.l ::::::::ヽ ヽ'⌒| .|
.    |l |l    \ ;;; ヽ、  ,,、'      ij  :::::::::ヽ ヽ、_ノ |
           /:::::    ‐''~         ::::::::::::ヽ ヽ、_ノ
          / ,':::::::             :::::::::::::::::ヽ ヽ
         / ,':::::ij:::::: U    `ij     :::::::ij:::::::::l;ヽノヽ
        / ,':::::::::::::::::             :::::::::::::::::l;;;:::::: ヽ
       / ,'::::::::::::::::_::`)       _,,、-'''´~~`ヽ::::::::::l;;;:::::: ヽ
      / :::::::::: ''~ノ    __,,、-‐´   _、、-‐':::::::::l;;;;:::::::u ヽ
      `''''    `''-'、~    _ 、-‐´    :::::::::::::::l;;;;;;:::::  ヽ
                `r‐''' ´       :::::::::::::::l;;;;;;;;:::::   ヽ

乃木は自決を図った。しかし・・・



235 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:35:30 ID:eYJ1NPVs
                  ,. -─- .、,
                 不:::く`ヽ;::、:::`丶       乃木!お前が死んで、連隊旗が戻ってくるのか!
                ハ:l::;;ヾ:ヽニヽ:ヽ::、ヾヽ
                 ,':::i:トヾヽ::ヽ:トヾ、ヽヽヾ`ヽ    死んで責任をとることになるのか!
                l::i::|l::卞ムヽ:;ヾY.ェYl::ト::ヽ
               |::l::ト;:::Kさ'く:::f ,`  リヽヾ',    死ぬことは逃げているにすぎん!犬死だ!
                ';:';ヾトヽu `r'- 、  u|::ト`、
                ヾヽヘu  |';二::!  入',    お前の命、俺が預かる!
                 `トk   ヽ、zソ ./::| ヾ
           ___._,r、   Y:j` ‐ 、 ー´/ トj     罪を償うだけの功績を立ててから、死ね!
         /`ヽ_j'、_ノ ̄l!'´ヾ- 、_`_¨   」、
          ∧ ,ノ  Yヽ  l  ヽ     7ヽ~ヘヽ.、
       /-'´「 ヽ ヽj_. l   ト、  /〃ハ  | ヽ `ヾ 、_
      r'´, イ ヽ、 `,__,ィ、__)| l  ヾヽ∧'〃ノ゙ヽl  ヽ  ヽj`ヽ
      / '´  ト、  Yrイ  ∧l ',  ヽ  Tヘ',   l _..ノ   l j ',
      ,′   .}、二ィ } /   l ヽ   ', |、、ヘ. | \  / }. ヘ
      i     トz'_ノ,イ    |   ',.  ', l、ヽヘ |   |     j/ l
     |   ノ \¨7/     l  ト、  ヾ 、ヽ ',.l   lー- //  |
     ゝ─'-- -r-`'      l  ',.ヽ ヽ ヽヽ!  | ̄  /j   l

当時熊本鎮台参謀だった児玉源太郎に制止される。



236 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:36:16 ID:eYJ1NPVs

         _,,-──"─"─-,,_
      ,,─"::::::::::::/::::::::::::::::::::\::::::"──-,,     犬死・・・
    /:::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::ヽ,,
   /:::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::ヽ   逃げ・・・
  /::/:::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::|
 │::|:::::::::::::┌────┐:::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::|  俺は死ぬことすら許されないのか・・・
 │::|:::::::::::::│" /||||ヽ │::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::|..__
, |::::|::::::::::::::::|二二二二□二二)::::::::::::::_|:::::::::::::::::::::::|::::::::::::""─--
 / ̄ ̄ _  _│υ││|ヽ ̄_,,- ̄ヘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ匚二二===
/   / "-,,",-,,   |│_,,-"_,-"∨||\    _  ヽ
  /=====ヽ ||  ||"_,,--====ヽ |,,-" "ヽ ヽ
 | | |    ◎ /_ ≡"  ◎     |  |,,-""ヽヽ ヽ
 / | |ヽ,,,__ ./_::::::≡ヽ,, __ /::::|  | ,,-'''| |  ヽ
./|  | |    :/_::::::::         :::::::|   |/  | |   ヽ
. │ | | υ:::::/_:::υ::    υ  ∪::::::::| │/""| |    ゝ
. /│| .|  ::/_::::__:::)        ::::::::|  |""_丿丿   ヽ
 /  ::::::::|  _____,,----,, :::::::::/  "二_ノ     ヽ
/   :::::::::| 〔        __」 ::::::/|           ヽ
    :::::::::::|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"    :::::/ |    |       ヽ
    :::::::::::::| υ  ≡≡   ::::::::::/:  |   |ヽ─,,_  ヽ
    :::::::::::::::|    ≡   :::::::::::/:::::  |    | ヽ  ""─
      / ::ヽ     υ ::::::::/:::::   |     | ヾ
,,,─ " ̄/   ヽ      ::::::/:::::    |     │ ヽ─,,_
     /..    ヽ:::::::::::::::::::/::::::    |      |  ヽ
,,,──"/      ヽ──   ∪    |      |   ヽ
    /     /            |     ∧ |    ヽ

乃木の奮闘は連隊旗喪失の責任を補って余るものと捉えられ、罪を問われなかった。むしろ中佐に昇進した。

しかし、この連隊旗喪失事件は、乃木の精神にさらに大きな煩悶をもたらすことになる。



237 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:37:17 ID:eYJ1NPVs

 | :| :| :| :| :| :| :| :| :| :| :| ヒス>r',Z_ti :| :| :| :| :| :| :| :| :| :| :| :| :|
二二二二二二二二二二二二二'rク;YL_ヘr;z'__Z二二二二二二二二二二二二二二
 | :| :| :| :| :| :| :| :| :| :| ィズァト-ゝfーく,勹  ┌────‐ト.、  :| :| :| :| :|   今日は平清、あすは大村屋だ。
 | :| :| :| :| :| :| :| :| :| :| :l, ‐vヘフ_」_了「,ゝ  |二ニ二ニ二|ミ:| :| :| :| :| :|
 ,,、 l イヘ:| :| :| :|ィ、| :| :| :| :|フィ ─:-\`ヽ'´ ̄,Z..__ ニ二ニ|ミ:| :| :| :| :| :|
、ィハヾミ||彡ノトィィ、;;ミ||〃ァィト;、. :|、  -:─-ゝ          < 二ニ二L_.| :| :| :| :| :|
ミd|ミ彡||〃リ|彡〃ヾ||彡ミ||〃ミ||'〃 >          ヾ  ̄l──` :| :| :| :| :|
ヾ|.ピミ|レリミ.ル〃ミミ||〃ヾ||彡ミ|レ゙∠ィ ,.ィ.イ/| i、      |  :|  | :| :| ,ィi、:| :| :|
ミ゚||彡ミ||彡ミ _ ミ||彡ミ||〃ヾ||'〃 |/:ヒニフ ヾニゝ、   | : : :| レ彡;;ヘ彡'ヒシヾィト彡
ミ|レ彡l.ヒ ,fニ)'_r‐'r-v、 ヾ||彡'ミ||彡: : |⊆。ヽ ''。ニ⊃ l.n  | :.:.:.:| ,ルヾ||〃ヾ||彡ミ||ラジ
:.:.:. : : : : { }     ̄ `ヾ'、_ : : : : : : : : : l'//_ 、///ノ::|h| | : : : 彡ミ||彡ヾ||〃ト||ゞク
-─ァ 、 `T ‐--r ¬_つ、.ノ : : : : : : : l‘Z__ ´ " :lレ' | : : : : : _,r─;z-_、_ : : : :
__./__ ヽ j、_ ) _ノ´ : : : :.: : : : : : :. : ! )ーー-ヲ ,.イ   l `ヽ,∠.._    ̄     `7¬、
〈 : 〉 〈ヾ /  〃.「 : : : : : : ,. -──-ーlに'二ン/: ,'  ハ.ヽ、|   :「`7''ー─-:く.__」
_」⊥..上ニ⊃ '  |  ̄  ̄>'   r゙三三'-、ト、_,..ィ:´ v / /  ` ーゝ .._/`' 、       /
  ;  l | | u |   /    iとニニエヽ\/    /ィ/        \ `>─‐--へ
__;_」__,|=l彳  |‐ '´    ,, -  |⊆ニエヽ、` \ ,. -──一   v   ;;ヽ´─ ─ ─ ‐
. |  | :| | |_ _ j _ _ _ __.」  ̄`ヾ、   \    u    ;;    | : : : : : : : : : :
 ̄: : ̄: : ̄: :   : : : : : : : : :    ̄  ̄ ` ー、   \ _ _ _ |       | : : : : : : :
: : : : : : : :          : : : : : : : : : : : :   \ _ ,> : :  ヽ. _ _ _ 」 : : : :
: : : :                   : : : : : : : : : : : : : :    : : : : : : : : : :

東京に戻った乃木は、歩兵第一連隊長に就任する。そして途方もない放蕩生活が始まった。

連夜の宴会。当時の日記には料亭の名と芸者の名が散見される。

家に戻らず、料亭から連隊に出勤することもしばしばだった。



238 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:38:02 ID:eYJ1NPVs
                   ____
                _,、r'´:::‐、`ヾ‐、`丶、
               /:::::l、:{⌒ヾヽ::ト、:ヽ:::::ヽ   乃木を負かしてやったぞ!
              //!:::i:l:!::ヾ、::::::ヾ::!`ヽ:ヽ:::::ヽ
             〃:!:l::::l!:ト、::::liヽ、:::リ:!::i:::ヽ:ヽ::::i
             i:!::!i::i::::i::!:i:ヾ!:i::::!:、:::!:::l:i:!:ヽヽ:l:!
             l!::!:!:iト:::!:i:j/代トト、l:ハ::升ト!:l::!:!lj
             li::l::N{:ヾVヘ「 ̄` lハ ソr‐テハ!:l/
             !:l!:ト、l::l{`         !  j川/
             ヾト辷N!      ‐ノ  !:l/
                Yl:ト、    ヾ==r  ノ/
               iN \.  ` ニ′/}'
                   丶、  /
             ノ ̄´"''‐ 、   `¨´
          _rく    /癶V⌒!=| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
     __,、=T下、``ヽ  /‐''"_, -ヘ|      |
    /「 ̄´  ヽヽ \ ヽ/   ´  _,,厶ヘ       ∧=、、
    |八 \      __/      _,)ヽ___/  ヽ ``=、、
   ∥ \ ! V´ ̄:::::/      _,ノk>、`T!::::::":::\_   ∥

乃木の「戦下手」根拠となる、児玉指揮下の連隊との演習もこのころである。



240 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:39:33 ID:eYJ1NPVs

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \    当時、軍人が遊びまわることは、非難されることではなかった。
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)   むしろ、豪放磊落や気前の良さ、勇敢さの象徴として、見られていた。
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l しかし、それにしても乃木の放蕩生活は度を越している。
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く  この人の耳にうわさが届くくらいだからな・・・
   /     ヽ \



241 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:40:40 ID:eYJ1NPVs

.     /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
     /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : : : : : ヽ  陸軍の乃木って奴の遊びは、そんなにすごいのか?
.    /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
   /: : /: : : 斗--、 :|: : : : :|: : | ,ィT: ',: : :ヽ : !
   |: : |: : : : : |: /  \: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ト、:|
   |: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽV: |.: : : | V
  < : 」_: : / 〈  {} |/  レ  {} }|:./ヽ: : |
  <:: |. 小{   _,,.. -    、-.,_  レ{: :.|ヽ:|
   厶ヘ ハ         、     {ハ/ V
      \_!      _ '     !
        ヽ    /   `t   /
      ___,r| \  {    / /
    /:/::::| \  ヽ `_⌒ ィ ´
  /::::::/::::::|  \   ´ ∧>、
/:::::::::::/::::::::|    \  /  !\::`ー- 、
::::::::::::::/:::::::::∧    /二\ |::::::ヽ::::::::::::\
::::::::::::/::::::::::::::∧ヽ  /: : : : :}ヽ!::::::::::〉:::::::::::::::



243 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:41:34 ID:eYJ1NPVs

        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \  乃木の放蕩生活は連隊旗喪失による鬱憤がたまったもの、とするのが一般的だ。
     . ( (● )    |
     . (人__)      |  だが、それだけでは、説明がつかないような気がする。
     r-ヽ         |
     (三) |        | ここではある説と>>1の推測を混ぜたものを紹介したい。
     > ノ       /
    /  / ヽ     /
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
       |  \_/ |



244 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:42:54 ID:eYJ1NPVs

      , '          ,ヘ. ト、 、.._  / r‐、ヽ.
     / ./     ,イ/ /`メ.`ヽv::\ \\r 、ヽ   俺は陛下の臣として許されないことをしてしまった・・・
   . / //     / !' v/ / ,    :::\ \ 、リ l
   ,'/ / .,イ ,  / l _,/ /!./ /     ::::\.ヽ._ノ   死にたい・・・だが、自決することは逃亡だ・・・
   .  ! / l ,イ ./、.U \/ l∠.=;-‐   v u:::::\'、
     |/ |/ W  `''‐、,, '~U~ ~′    :::::::|ヽ.   ト. 俺には許されていない・・
              /      u ノ> uj ::::| ヽ   | i
   .           / v ‐, j /'´    :::|;   !.   |. !  俺は軍人として功績を立て、罪を償なわければならない・・・
               /   イ   / v   u:::|;;   !   | !
   .        / , ‐'´ノ _,/ u      :::|;;  |.  |. !  良い軍人だと認められなければならない・・・
             ー''´    ̄  \_/`! u  v::|;;;  |  |  |



245 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:44:01 ID:eYJ1NPVs

        ,.‐''" ̄`丶、
      /        \            だが、どうやれば良い軍人として認められるんだ?
   /´           \
   /    |\_>、_ 、r‐、    \        俺は、児玉のように機転が利かないし、
    レ! ||_| |/_ ヽ\}      \
    |八|-/>、∪_ u`i  ト、      \    桂のように政治の才能もない・・・
      / / ,くィ夕u' |   |/ ``‐- 、_.、__\
       |/ / /_ヽ┐u |  ,|  /  ,-,.=====ゝどうやれば・・・
      ヾ' / r┘|.l__人 |  /\//      \
        \ ) |   N /  //\./´ ̄`丶
        |u  |  /|(l(l「|  | |   |
         | u| / | ヾ-イ .||  l、
         _|   |/| |  \_|_|,. く. \
        ハ.___ハ     >、 \ \  \



246 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:44:43 ID:eYJ1NPVs

    ./‐'' /     /// u ::|  | iヘ           そうだ・・・!
       .// / /    _, -| |´| |‐'\         
      ///、  _, -‐'´  , -|'´:::|::::::::\        遊びまわって、大酒を飲んで豪放磊落な人物だと思われよう・・・!
      /  \ \_, -‐'´  :::::::::::::::::::::|        
           \ __========:::::::::::|  /⌒ヽ   これなら、俺にもできる・・・!
           / ''' !     , ‐'´:::::::::::::| |/⌒i |
          /:::::::   -‐ '´ :::::::v::::::::::|...|/⌒l |   それに、続けていれば、病気になるかもしれない・・・
          /:::::::::::v        :::::::::::::::::::| .||  .| |
.       /:::::::::::::::   U    U:::::::::::::::::| | ⌒ノノ   死ねるかもしれない・・・
     <__   ,,,, `)          :::::::::::::::::::| `-‐"
.        __,ノ          ::::::::::::::::::::|
         `ー、──────::::::::::::::::::/|
            ヽ       ::::::::::::::::::/: |
             ー─,    :::::::::::::::::/: |
              /   U::::::::::::/::  |
              ./   :::::::::::/:::   l
            ./   :::::::::/:::::   l
            /   ::::::/|:::::   ,, /
            !、  __/  |:::, -‐'´:/
              ̄  ,、-‐' ´::::::::::/

こうして乃木は尋常でない放蕩生活を続けた。しかし、当然のごとく、周囲はそれを理解できない。



247 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:45:39 ID:eYJ1NPVs

         /:/  -  ̄  ハ ` ‐ 、ヽ  !,
         Y .// / /  |:i    \、 i   希典!
         /ー-、/、_ :/ ', i i,.ヘ ',  ヽ:i|
       r―´   ´  /   i /:  ト 、  i:ヘ   お前は、いつまでこんなことを続けるんだい?
      ノ          ヘ | ,.ィ  i  `ー 、 i
     i ,.イ        / ハi,|//|  i    `
      /   i ハ  i /  i|`ー- |
      'i i  ハ ト! ィ:ハ i ハ   ノイ /  i
      ハ/|  |iL__V`'くハハ     |イハ  :i
      / V\ト卞乏`ミヾ`  ー-=≠―| ./
    /  | :ト、ゞ、:.:.:´彡  i えzゥ‐ラ/:/  /
   /   :/| /iト-=;,;_i'    `   ‘/イi イ /
- ´  / :/ | i :ヘヾ、;,/       /イ//イ |ハ
   /  /,.イ :/ :||;ヘ=:{ _`´_   /イ|i  |  i
  / .:ノ´./:/  |:|:i,:\{ `ー- `  ,.イ: `| i |   i
/_ -/ //  /:|:i:',: \ ` ,. イi;:/:.  | l ト、
ニ -/  :/´  :/ \:i,.  ` ´  i:;ハ:  | :l | ヽ
.:/   /´  /   `!      /  ヽ |  i:l ヘ

母は放蕩生活をやめさせようとした。そして、当時の常識的な方策にたどりついた。



248 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:46:36 ID:eYJ1NPVs

                       ,.ヘ、___ __
                    ,心、_| ハ \ミ\ \ヘ癶、        希典!嫁をとりなさい!
                  /ノ ノ rミl:l:lハ  ヽ `ヽ \ー'\
                 〈  /  |ジ´,,´´} /Nヽ ト,l\ V Yヘ
                 ノ 〈l  lハ  ゞjノー--H/、| } lハ \〉
                // / Nゝ!'^`ヽ  ~''´_,z≧、_N | l ∧ ヽ
               /  l {イ弓彡、ミ_j  、_´¬‐’='^j/ l ハj)ハ
                |  l ! トト!〃_(・'`/        ゚ // /イ 〉 |
                \l,! ヘ|Z彡7ヽ r、      !イ/ /ト! } |      ∫⌒
                 ヽ、|ミ彡彡{          ス//|rノ |
                   |lマ三彡7∠_ 二`ニー'    j/´| ! |       ((
                   | l∨辷/           |  | ! |    ( ⌒ )
                   | ll \払   ´ ミ      /|  | ! l   (~  ノ
              /}       | |l  l\}         /ケl  |   |   ノ
     ヾ 彡\ /ー'/        ! li  | l |\           |  |   lヽ∫
    /`ヾ /  /       ノ| l  | llハ ::::\ _ ィ   _ィ|  |l   r_i~\
   /  /  / \─‐-、_/ム|  l  l/ハ  ヾ壬/   `ヾ|  l|ハノ人、ヽ_三⌒ヽ
  | _/  /‐ヾ、ノリ\::::::::::::::::|  l |三∧    _ _    __,|z ニ1'\ヘ\ _`ヽ_ミリ
  ヽ  ー'´ー=ハヾ、ジ ==二_ァこ- |-¬'}^´ ̄ー´  ̄   │! lヘ:::::::`ー--..、ル(_rヘ
   l     _/  〉:::::::::::::::::::::::/  ノ |  /     ノ    ',  、、\::::::::::::::::::::`丶、
   |l       .ィ:::::::::::::::::::::::/ ハ/  l ─--、   く_.. --─∧ゞ ニ _\__:::::::::::::::::::::
   /::\    ´ ヽ:::::::::::::::::/{ !  _ノ|ゝヘ   `~    z‐、/::::::\ _ ヽ ム:::::::::::::::::
  /:::::::::∧      }::::::::::::〈 ノヽソ (::::||彡〈       〈ミ/::::::::::::::::::ソ フ ノ::::::::::::::::



249 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:47:28 ID:eYJ1NPVs
       ‐、――-、,,.. -――‐;:‐
       >           ̄<   いやだ・・・!
     -=ニ                 `ゝ
     ∠´   ,.ィ  ハ          `、俺には夢も希望もないんだ・・・!死にたいんだ・・・!
     /   / | ./ ヽ  ト、       |
     lイ /''-ニ|/、 r‐\lニ\! __   | そんな人間が結婚して、何の意味がある・・・!
       'l.イ| ==。、i '"==。== l. l"l|   |
         |l| `ー'/  u ー‐''" | |"l|  |
         l || U/       lj  |.|ソl   |
        ! `|/_,. - ヽ v'    l!-'′   |
        ,l  ヽ ヽニニニ二)  /|   |\. |
    _,,.. ‐'''"~/lヽ  ≡  /  |   |  |~"''
    | |  / |  \  / u レ!  |   |
     | | /   レw、  l´      |  l    |

乃木は頑強に抵抗したが、母は譲らない。母をあきらめさせるつもりで、あることを言った。



250 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:48:16 ID:eYJ1NPVs
        ___  ,.-‐- 、
       >  `       ` 、    
      ∠             ` 、   薩摩の娘ならば、もらおう・・・
     /               ヽ
 .   ./        /`ヽ         ヽ
   /, '   /|/|/   |. iヽ       ヽ
   ~./    /`- ._ u . | |_,| !ヽ      i
.     //| /== 。_!  !~,。 = 'ヽ. l^i  i
       ||` _ _ /  =,_ _ . '  | Fi  |
        ||  / u    u  u |.Pi  |
        i||/   _ 丶  u   .||~   |
 .      | ヽ`   ____....--、 / |   |
 .      |  ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ /  |    |
       |   ヽ  #'  /    |   __|_____
      //__....../| ヽ_ ./  u  |   |┬ii.--
 ___....-- i.|~  / | /   u    |   | | ||
 -- ~ ~ i.|   / | / >...___....-^ |    |  | |



251 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:50:13 ID:eYJ1NPVs

           //__/_/ / |  ヽ \\ ',
           r┴' / / `∧ ! /^\< ̄ヾヘ      ・・・
         // /    / ,、∨,、  \ヽ  \\
       ∠..ノ /  /  / ∧ヽ|/∧ヽ  ヽ\  ヽ ヽ   わかった。
        r' / ,'  /  /l /´`"゙`´ ', ! 、   ', ヽ\}
        | { l   リ ,' 从     リ |  〉  }  } リ   探してくるから、必ず嫁にするんだぞ。
      /レヘ |\トヘ匕L.._,. 、__/厶∠L/ l lイL
   ,ィ ´ / ∧ト、ゝ弋‐辷テミ、   ,ィ辷テァ//|,.イ ヽ\ー- 、
  /  /-ー彡'´|l lヘミi` ̄彡 | ヽ ` ̄´/ // ! ` ‐- \`ヽ \
 _,.〉<´  //   |l トゝミ彡'7   |     //,' |ヽ   `¨ ー-  ヽ
.´       //   |l |ヘ三彡゙  ┘'   ,.フ /  l  \      `¨>ー 、
.       ,'/     | ', ヽ.l`マ{ ゞ二.Tミ、/l l  |    ヽ        〉   ',
      /     /| l l|  \    |ヽ|´ | l  l|     ',.      /   l
.     ,'    ,' | l l|    ` ー'|ヽl   | l l ト、  |     /     !
    /__ /  | l  |   \  ゞ'゙   | l l | ヽ___⊥__    /     ,'
    ヽ,      | l  |彡   ` ´ ィ三ミ:! l l |     /    /    /
      \   ノ l  |三i        ゞミ三| l l |      /    /     /

薩摩は同盟関係にあったとはいえ、禁門の変では敵として、長州に手ひどい被害を与えた。

寿子にとっては、憎むべき敵である。

薩摩の名を出せば、母はあきらめると乃木は考えたのだが、母のほうが一枚上だった。



252 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:50:50 ID:eYJ1NPVs
    , ⌒ハ           ハ⌒ 、
    j:::::::::ヽ ,ヘ^ ⌒ Y ⌒ヽ/ .::::::::i
   ノ:::::::::j(ノ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
   ル:::::リγ::..:::::..:::...ヘ、: : : :: ノy:::::::リ
    Yyノ ノ :ノ...:ノ ノ  ヽ ::::::) ルリノ
      リ::::::( ( ●) (●::(
.      ハ::::ハ  ,,  r‐ァ リ) )
       ) ) )、    ̄ノくハ(
      (,(.( ' ヘ   い ノ:::))
      ノ/)`   ヾ ソ ̄(( 、
       ,'   ノ    Y    Y
       l: ( ......    .....  i
       lヾ. .. ::::::::   ::::: .ノ

こうして嫁いできたのが、静子夫人である。彼女は乃木最大の被害者となった。

しかし、結婚しても乃木の乱行は止まない。原因を理解していないのだから、止むはずがない。



253 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:51:39 ID:eYJ1NPVs
                       ,.ヘ、___ __
                    ,心、_| ハ \ミ\ \ヘ癶、
                  /ノ ノ rミl:l:lハ  ヽ `ヽ \ー'\   どうして、希典は変わらないんだい!?
                 〈  /  |ジ´,,´´} /Nヽ ト,l\ V Yヘ
                 ノ 〈l  lハ  ゞjノー--H/、| } lハ \〉 まったく、至らない嫁だね!
                // / Nゝ!'^`ヽ  ~''´_,z≧、_N | l ∧ ヽ
               /  l {イ弓彡、ミ_j  、_´¬‐’='^j/ l ハj)ハ
                |  l ! トト!〃_(・'`/        ゚ // /イ 〉 |
                \l,! ヘ|Z彡7ヽ r、      !イ/ /ト! } |      ∫⌒
                 ヽ、|ミ彡彡{          ス//|rノ |
                   |lマ三彡7∠_ 二`ニー'    j/´| ! |       ((
                   | l∨辷/           |  | ! |    ( ⌒ )
                   | ll \払   ´ ミ      /|  | ! l   (~  ノ
              /}       | |l  l\}         /ケl  |   |   ノ
     ヾ 彡\ /ー'/        ! li  | l |\           |  |   lヽ∫
    /`ヾ /  /       ノ| l  | llハ ::::\ _ ィ   _ィ|  |l   r_i~\
   /  /  / \─‐-、_/ム|  l  l/ハ  ヾ壬/   `ヾ|  l|ハノ人、ヽ_三⌒ヽ
  | _/  /‐ヾ、ノリ\::::::::::::::::|  l |三∧    _ _    __,|z ニ1'\ヘ\ _`ヽ_ミリ
  ヽ  ー'´ー=ハヾ、ジ ==二_ァこ- |-¬'}^´ ̄ー´  ̄   │! lヘ:::::::`ー--..、ル(_rヘ
   l     _/  〉:::::::::::::::::::::::/  ノ |  /     ノ    ',  、、\::::::::::::::::::::`丶、
   |l       .ィ:::::::::::::::::::::::/ ハ/  l ─--、   く_.. --─∧ゞ ニ _\__:::::::::::::::::::::
   /::\    ´ ヽ:::::::::::::::::/{ !  _ノ|ゝヘ   `~    z‐、/::::::\ _ ヽ ム:::::::::::::::::
  /:::::::::∧      }::::::::::::〈 ノヽソ (::::||彡〈       〈ミ/::::::::::::::::::ソ フ ノ::::::::::::::::


       ,. ⌒ハ           ハ⌒ ,
       i::::::::. ゙i,r'⌒ Y ⌒ ^ヘ, ,r':::::::::j  お母様・・・
       i:::::::::::'(ッ. .:: ::::..::::....::::.. )j:::::::::(,
       リ:::::::y(, :: : : : ,.ヘ...:::..:::::..::ヾ:::::ル  申し訳ありません・・・
       iリル (::::::: ノ  ヽ ゝ,:...::. NY
          )::ー) (ー ) )::::::リ
             ( (i  、っ  ,, ハ::::ハ
              )ハゝ.   ,.( ( ((
          ((:::( り  ∧ ' ).),)

乃木の放蕩はその後何年も続いた。



255 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:52:22 ID:eYJ1NPVs
                             _,,.
                               ‐ 二   l
                              ̄ ll
                                ll
                                ┌┐
                _「_l_  i┐ .         l二二l           _「_l_  i┐
                 ,、 ― 、「`'l‐「l、      l ロ l  「 l┐    .,、 ― 、「`l- _
               ,r''   _.   `ヽ`r--‐---‐---‐---‐-,r''   _.   `ヽ ⊥_
                l'  イロヽ   l l rヽ rヽ rヽ rヽ rヽ rヽ rヽl'  イロヽ   l  l ヽ
            く================================,>、_l_l
         _    l~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l!゙~ ̄ ̄ ̄^゙ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄ ̄~ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~!`'‐ニl
       ┌‐i'''‐┐  |,llエll llエll llエll l!llエll llエll llエlli illエlli llエll llエll llエll| llエll llエll llエll,|┌‐i‐┐_
_,,__,,-''´ ̄ ̄ヽ `''‐ 、|.llエll llエll llエll l!llエll llエll llエlli illエlli llエll llエll llエll| llエll llエll ll ,,-''´ ̄ ̄\ 、_,,_,_
 ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄~| ̄ ̄l!l ̄l.ィ-、l ̄l l!l ̄l l ̄l l ̄liィ全.、 l ̄l l ̄l l ̄l| l ̄l.ィ-、l | ̄ ̄ ̄ ̄~|li| ̄ ̄ ̄
 「_l ,!「_l 「_l 「_l|「l「l「ll!llエll llエll llエll l!llエll llエll llエlli.l!;;;;;il llエll llエll llエll| llエll llエll l |「_l 「_l 「_l,|il| 「_l 「_l
―ー‐!======== |====l!llエll llエll llエll l!llエll llエll llエlli.l!;;;;;il llエll llエll llエll| llエll llエll l |=========!.l|――ー‐
 「_l ,!「_l 「_l 「_l|「l「l「ll!l二l_l二l_l二l l!l二l_l二l_l二liィ= =、.l二l_l二l_l二l| l二l_l二l_l_|「_l 「_l 「_l,|li| 「_l 「_l
   l       |    l!rー、rー、 rー、l!rー、rー、rー、.|rー、|l,rー、rー、rー、| rー、rー、 r.|       |l;ィヘ.
 「_l ,!「_l 「_l 「_l|「l「l「ll!l;;;;;l l;;;;;l l;;;ィ'ヘ.!;;;;l l;;;;;ll;;;;;|.|l;;;;;l|l,l;;;;;l l;;;;;l l;;;;;l| l;;;;;l l;;;;;l l,ィヘ.l .「_l,ィヘ_l,|<;;.ミス ,「_l
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄「「 ̄ ̄ ̄ ̄ <,;;ミス ̄ ̄ ̄ ̄/三三'i ̄ ̄ィ ‐、 ̄r´;;ヽ ̄ ̄,<;,;ミス ̄<;;.ミス ̄ll!´ ̄ ̄
――r´;;ヘ ‐、´;;`r´;;ヽ'―‐ ""ィ‐、―,li!´―r´;;ヽ―'―r´;;ヽ' ~;;ヽ ;;;;ミl‐'  '''''`――ーli!´――li!´―――

1887年、陸軍少将になっていた乃木はドイツに留学する。目的は陸軍の兵制改革に伴う調査、

特に戦略・戦術分野に関してである。留学は乃木の悲願だった。しかし・・・



256 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:53:30 ID:eYJ1NPVs

              __-- 、,. -‐;z.__
            `> `    ′ <    これは、何だ・・・
           ∠..           ヽ
            ∠,.  , ./`ヘ. i. 、    l  毎日専門的な戦術講義を受けさせられる。
             /  ,ィ_l/ u ヽl>,ゝ、 :|
          イ ィ.‐-ニjl  l'∠-‐; |n | 俺はもっと広い範囲のものを学びたいんだ・・・
 .          j fl|`u゚‐/ v゙ゝ゚~'u|fリ |
           / lj| v / _ 、 U v lレ'  ゝ
          / .ハ にニニ二} ,イ  ハ.、_\
         _∠イ |0ヽ. ー u/│ l ヽ `T!'ー- 、._
    , -‐'''´ || / │ |::\./ O .|. j   \||     `ゝ、
    ハ    |レ'   lル'::::: u   ,.イルi  /o >    /  i
   / l   ∠o_o_/c| `::ー-‐0´:::::lyト、<o ,.イ!    ,'   l
   〉  |    ||.  〈ヽ| :::::::::::::::::::::::l0| ` ´ .||    i     l
 . /   l__o_.||__,∨:::::::::::::::::::::::::|. L___」|_o___」   /|
  ハ.   |T¨「 ̄|. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ̄「 ̄「|  ./ |
  ! ヽ.  | | |  |  , ‐┐   , ──‐ 、   |  | │|     ハ
 ∧     | L⊥._|  ┐│    l ┌┐ |   L.⊥._」 |    / l

乃木にはドイツ軍の参謀将校が講師としてつき、歩兵操典をテキストに事細かく指導した。

これを楽しまなかった乃木は、ある思想を発見し、その道を極めることに行きついてしまう。



257 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:54:32 ID:eYJ1NPVs
                             ___
                            7_y|
          /⌒丶              <_/ /!
   /^!   イ :fェ´r}l               ///'                  _
   !: : :L_イr、 ト=tテ |              ///                  /¨ ̄¨7
   |: :/⌒ヽ: |リ ゝく :!             .///                  ム r--tl
   |: ムハr、/___丈c!V`ヽ.        ,.rtュ'/./                    |リく+!+
   V   /: ゝ='∨k}`ヽ´\___ _,.≠く: / //                  __,.弋、jにレ'_,.._,.r─--=..__ _rュ
    }____ム: :r、: :ト':ハ:::::::::::`ヽ.ヽハノ: :,.-'////                 /´¨ヽ\ムf>、   弋ソ____/´ ̄7
   f、__)`ゝ: :\` {'|::::::|`ヽ::::∨r'j´  ////                 ヽ.  ∨ ニヽテ7'´:::::::::\  丶f^ュ'
   |\ } }: : : : ヽ_| !:::::j  }::::! fゝ-'7///                   ト、 r=ゝ、─ /:::::r¨ ̄ヽ::::∨   | l
   }、: 、! |: : : : : : 〉|::::::| ノ::::∧!:..::////ハ___                {\}   \j:::::/    L:::lr'  :り
    |___j ゝ: : : : /K|::::::レ':::::ノ  j:.://// /  フ}    _            |  >  /|:::::ト、__,.≠<__   l,;
   /: : ∨レjー、/: :/:::_,.≠  /:.//// / /: : :ー'f~f=-マヘ-rft_____   {___>,r、:::\r'____ノ::::/
    ktf、ソ'j   ∧7ハ  ∨´:. ://// ¨´f、: :< ̄`∨l=t=l |t_{-、_: : : )   |: : : : : : `ー|\:::::::::::::::ノ
      i   / ヽ.   (、:. :. :.:. :. 8f、 ∨: :`´ヽノ !j}={ソ !____ノ: : / ハ  ゝ: : : : : : : : :i  >-<
      |   /   \  ゝ--............_| ヽ. ∨: : : ソリ`¨´|リ': : : : :ノ /ハ ∧: : : : : : : : ハ
      ソ   /    ソ  /`<ノ ̄ ̄、  〉、ィュ: : / !=、|´  レ: ムf^ノ\ソ∧: : : :∧: : : : :}
     |   }    / ヽ/       ∨ノ }: : \7==、.  / ̄!: : :|   { |: : : : / ∨: : ::|
     |ヽノ    ∧  /        ,ハ  ノ、: : :/::::::∧^∧::::::!: :∧   ∨: : :/   }: : : ノ
     |: :/    ∧: :/        ノ  / ヽ:/:::::::::::::∨::::::::ハ/、 ∨  ∨::/   |: : : |
     |: :l     |: : /        /  /   /::::::::r、::::::::::r、::ハ::、  ∨ ∨    ヽ: : |
     {___/    {___{        /____/⌒、_/:::::::/: ,ヽ:::::/: ヽ:::ハ:、  ∨-'、     }___ノ、
    {r、リ    ! r、\     /ゝノ|   ´ー‐´  ー   ヽー、7  |弋ノ\    |ソ´`ヽ-、
    !___ノ    >'`ヽニス  ム´、__r´j__/                  ∨_j\__ヌ   ==、ニニニニ

                  ドイツ将校団のみなさん

当時のドイツにおいて、軍人、特に将校は尊敬される存在であった。

ドイツ統一からまだ十数年。軍は不敗であり、統一を実現させた原動力とみなされていた。



258 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:56:11 ID:eYJ1NPVs
か事 ど ヒ (    ,ォvv、 <
∫な う イ (    ノゅ゙||i `<  し タ
∫ん ゆ ィ (   `ア´l||ii < て ン
  で う  (     X´l||⌒< く バ
  す_l´パ パ / ノ ノ  < れ リ
ヽ/._, 、_ ン ン l、_/ / < る ん
 | ( ゚ё゚)l  .,-|_た/ / < わ な
 ̄  X   こシ__人 <  ∫ ど
.~|  |ミ|  | l l,, --‐ノ三l ̄< ∫ ○
 |.  V  | .`|   / 三 v´ <  イ
      パ |  l 三_ /  /カク<プ
       `八\,l  八\/ カク <

            ___ .,  ガ ガ
          , =ニ二三ミ '三`ヽ ¨  タ  タ
         /  /, -─一ー‐、 ヾ :
       /  ///        ヽi l :
     /  ///      .殺   | | .
     |  l l|         u| | : 出た…
      |   | _ァ≒=、、  ir≒ァ|! | : あの将校の
      |  l l|  ´ ̄´,/|  ト ̄´ |! | . 見事な態度…
      |   |       |  |    |||:
     |   ト  u  { _ _〉  ,ノ|||:   り、理想の軍人の姿だ!
     |   ∧    r─‐ァ  /川! .
     |  | }、   }  |  || | :
      |    |\  `二´   || | :
      |    |\`ー──‐ァ‐'|八 :    /う┐
    _|    |  \___/  乂. }:..  / r个勺_
   ̄  |j  川| | _/|_ _}\_   | |`ー-/    〈/
         八|    ノ ̄|     jノ  匸つ   /

名誉を重んじる姿、厳正な規律。乃木はそれを強く感じ取った。

実際とは違っていたのだが。



259 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:57:18 ID:eYJ1NPVs
       ,,
     ./_,,     / ./::|              ドイツ将校団の軍隊精神・・・徳義(モラル)を重んじること・・・
    ./‐'' /     /// u ::|  | iヘ
       .// / /    _, -| |´| |‐'\        これは、日本の武士道と相通ずるものがある・・・
      ///、  _, -‐'´  , -|'´:::|::::::::\
      /  \ \_, -‐'´  :::::::::::::::::::::|      強い軍隊とは、こういうものがないといけないのか・・・
           \ __========:::::::::::|  /⌒ヽ
           / ''' !     , ‐'´:::::::::::::| |/⌒i | そうだ、これだ!日本は西洋の技術を受け入れているが、
          /:::::::   -‐ '´ :::::::v::::::::::|...|/⌒l |
          /:::::::::::v        :::::::::::::::::::| .||  .| | それは枝葉末節で、根本には徳義が無いといけないんだ!
.       /:::::::::::::::   U    U:::::::::::::::::| | ⌒ノノ
     <__   ,,,, `)          :::::::::::::::::::| `-‐"  俺が極めて軍に広げるべきなのは、これだ!
.        __,ノ          ::::::::::::::::::::|
         `ー、──────::::::::::::::::::/|
            ヽ       ::::::::::::::::::/: |
             ー─,    :::::::::::::::::/: |
              /   U::::::::::::/::  |
              ./   :::::::::::/:::   l
            ./   :::::::::/:::::   l
            /   ::::::/|:::::   ,, /
            !、  __/  |:::, -‐'´:/
              ̄  ,、-‐' ´::::::::::/
               /∧::::::::::::::::/
              .//0::\::::::::/



260 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:58:53 ID:eYJ1NPVs
  //  ./、\| /:::lll:|.|llll:||:::::::ヽ/ /lllll|_,,、-ヽ、;. |u  l  l  l
/ /   /|::::\ \;;lll:||::ll:::|:::::/ /, -'´  ,、...:|, ヽ..::|   .l  l  l  よし、レポートを書こう!
  .l  /|.l:::::::|llllヽ、||::|::llll::l:::ヽ/''´。 ,、lllllll:::u::|, ヽ,::l  u  ,、-'´
  l  / |.| |ヽ====、::::ll:::::u::::::`''-''´llllllulll/::|,  l `ヽ、 /l |    ・軍人は徳義(モラル)を本分とすること
  | ./ .||  ヽ'ー-゚‐'/::::lll ::::::::: lllllll lllll::llll/lll:::::|  | ;: ,l/ ||
  |/.   |   ヽllllll/:::u:::ll iju  lll llllll/:llll::llll::::|  | :: |  /`丶ー ・規律厳正のためには制服を重要視すること
  ||   |    ヽ/:::::u:::::::    llu/  :::::::: _ll::|  | : |./
.          /::::::::::::::::_,,`) u     ,、-、'´ヽ):|  .|;; : ||      ・軍人教育の目的は軍紀厳正にあること
         /   ,::::::::::     ,、-、'´ヽ、,.` ''llll::|./| | :;  |
         `'''´ ヽ ,、、-、´ヽ ,、-`''´ lll::llll :|/::| | ;: :: | U    この三点だ!
              ヽヽ、,、`''´ u,,,,,,;;;; ll::llll:::/;;;.::N |  .: |   llllll
               ヽ、  ''''''''''''  ll::llll::/;;;;   l.|  :.|  lllllllll
.               イ|ヽ ll   ...ij...::::::/;;;;;:   l | ;:::|  llllll
            ./ //|  \ij ::::::::::::::::::/;;;;;;   || '' :,.|   lll
           / / / |   `ヽ、::::::::::/;;;;;;;;   | ..| ;;::|
        / /  /  N/|    ヽ/|\;;:   .|| : |



261 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 19:59:40 ID:eYJ1NPVs
       ,,
     ./_,,     / ./::|           兵の上に立つ将校には、十分な徳義がなければならない。
    ./‐'' /     /// u ::|  | iヘ
       .// / /    _, -| |´| |‐'\     立派な人格がなければ、兵はついてこない・・・
      ///、  _, -‐'´  , -|'´:::|::::::::\
      /  \ \_, -‐'´  :::::::::::::::::::::|   軍服は軍の象徴だ。ドイツ人将校は軍服をどこでも着ている。
           \ __========:::::::::::|  /⌒ヽ
           / ''' !     , ‐'´:::::::::::::| |/⌒i | 軍服を着ている以上、軍を代表していることなる。
          /:::::::   -‐ '´ :::::::v::::::::::|...|/⌒l |
          /:::::::::::v        :::::::::::::::::::| .||  .| | 恥ずかしい言動をしてはならない・・・
.       /:::::::::::::::   U    U:::::::::::::::::| | ⌒ノノ
     <__   ,,,, `)          :::::::::::::::::::| `-‐"  軍人にまず必要なのは技術や知識じゃない。
.        __,ノ          ::::::::::::::::::::|
         `ー、──────::::::::::::::::::/|     軍紀を厳正に守ることだ・・・
            ヽ       ::::::::::::::::::/: |
             ー─,    :::::::::::::::::/: |     そうでないと、軍は堕落してしまう・・・
              /   U::::::::::::/::  |
              ./   :::::::::::/:::   l
            ./   :::::::::/:::::   l
            /   ::::::/|:::::   ,, /
            !、  __/  |:::, -‐'´:/
              ̄  ,、-‐' ´::::::::::/
               /∧::::::::::::::::/
              .//0::\::::::::/

帰国後、乃木は上記三点を纏めたレポートを提出した。

無論、怪しげな理論である。

だが、乃木はついに自分の道を見つけた、と考えてしまった。



262 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:00:25 ID:eYJ1NPVs

         /ニYニヽ
       /( ゚ )( ゚ )ヽ
     /::::⌒`´⌒::::\   こいつ、馬鹿かっていう!
     | ,-)___(-、|
     | l   |-┬-|  l |  こんなことを言わせるために留学させたんじゃないっていう!
      \   `ー'´   /l!| !
     /        \ |i
   /       ヽ !l ヽi
   (   丶- 、    しE |そ
    `ー、_ノ   ∑ l、E ノ

戦術・戦略分野の報告を望んでいた軍上層部は苦々しく思った。

何しろ軍事知識は戦術の一部であり、本質は徳義(モラル)だと書いてあるのだ。

陸軍の方針に真っ向から反している。乃木は軍上層部の不興を買った。



264 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:01:28 ID:eYJ1NPVs

          //--,
        /ー-、_  ̄´ ̄´ー,,,     軍人は徳義が本分・・・
      Σ- ̄`ー、.` ̄`、    ヽ
     ∠-‐',,,,   ``ー、 ヽ   ヽ  この道を突き進むのが、俺の役目だ・・・
       /´  ̄ー-,、  `ヽ、ヽ.  ヽ
     /¨ー―,,    ̄`ー-、、`ヽ´ヽ もう、遊びはやめだ・・・
    / /1  /T./ー.、     ̄`ー、i.|
    |/ .| ´1 |、´、uヽフーv_.  `ヽ、
      レ.||/=:\|. ∥,〆==::::|`-,__|りミ`ヽ
        |、_゜,.ゝ K、゜ ノ::::::| |.ヽヽ  \
 .       |u三/    ̄´ :::::::| | ヽ\  /
 .      /.|/ u    /´::::| |  ヽ `
 .     ム  |ゝ  -) /´ :::::| |   ヽ
 .    /   l ―――=:ヽ :::|川     \
    /  レ | u     u.::/ /   jヽ  \
    ,,. -‐'' /| |  =三 j:://|   |  | ̄`ー
   ̄ _,,-/ l. |lj  u:// |  |  |―、
  --´  /  レ  | ::::://   |   |.    |  ̄
       、。 | `|´ ̄     j  /     |
       ー、。|i1. | lj´    | /  _,-|
         ー lル.|ヽ      ルリイヽ-, 。゚  |
           /ヽ.| `ー---―´ ∥、\,..- ̄

この怪しげな理論に、乃木はのめりこんでしまった。

彼は放蕩生活に終止符を打ち、極端に質素でストイックな生活を送るようになった。

軍人としての理想像を見せつけ、周りを感化すること。放蕩生活の時と、目的自体に変わりはない。



265 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:02:26 ID:eYJ1NPVs

             ,ィ⊃  , -- 、
  ,r─-、      ,. ' /   ,/     }
  {     ヽ  / ∠ 、___/    |  乃木さん、ハイカラから蛮カラですか?
 ヽ.      V-─- 、  , ',_ヽ /  ,'
   ヽ  ヾ、  ',ニ、 ヽ_/ rュ、 ゙、 /   まったく、感化されやすいですねw
    \  l  トこ,!   {`-'}  Y 
     ヽj   'ー'' ⊆) '⌒`  !   
, 、     l     ヘ‐--‐ケ   }
ヽ ヽ.  _ .ヽ.     ゙<‐y′   /
}  >'´.-!、 ゝ、_  ~  ___,ノ
 |    -!   \` ー一'´丿 \

しかし、そんな姿はなかなか理解されるものではない。



267 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:03:24 ID:eYJ1NPVs

                 __,,.、 -- 、、_
              _,.ィ'"´        `'ト、       私が宴席によく出るって、乃木さんに非難されます・・・
.            /              \
.           /     ..:    ..::  ..i   ..:.\    今まであんなに遊び歩いていた人から、
          /    ..:.:.:   ..:.:.:  .:.|   .::.:.:∧
.          j    ..:.:  .: ../::  .:.::ト、  .:.:.:.:.:.:ヘ  そんなこと言われるなんて、理解できません・・・
..         |    / .:.:.:.:/ .:,イ.:./!:..| i  :.:.:.:.:.:.: i,
          |  .:.:./.:.:. // .://.:./ |:./ } :.:.:.:.:.:.:.:.::|
          | .:.:.:/.: /--─‐‐ ''/" l/\ | :.:.:.:.|.:.:.:.:: |
           | :.:./:.:/ ,ィ==rァ / /_,_ `ト、:.:.|::.:.::.|::|
.         | :.:.:j:.:.:.:.l'"トz::゚リ      ィテラト| .:.:. |:.:.:.:.|.:|
.          | ..:.:|:.:.:.:.{ `-‐'     ヒ::,゚ソ /}:.:.: l\:.//
         | :.:.:| :.:.:.ヘ、          ~ /,ノ:.:.::.∧ \
           | :.:.:| :.:.:.::}へ、    __ '  _ イ : /二二^  \
.         | :.:.:| .:.:.:.:.lト、 >、_  _,. <:.:..:..〈 ー‐-、    ヘ
        / :.:.:.| :.:.:.:..|  \ 了\__:.:.:.:.:.:.:`l斤\     |
.       / :.:/|:.:.:.:.:.:|ヘ  rー--ヘ、 \:.:.:.::.:..|  ト---‐┴、
       /../::::::|:.:.:.:.:.:| \{ ー-<⌒)'二\::.| {::::::::::::::::::::::}
.      /../:::::::::: |:.:.:.:.:.:|\ \ __,, ィ`-K-- .__).! |::::::::::::::::::::::|
     /..:{::::::::::::::|.:.:.:.:.:.|:.:.:\/___ノ ノ \-- >.|:::::::::::::::::::: |
.    /..:.:.:|::::::::::::::\:.:.::.i,:.::.::.ヽ ::`ー''´:::ヘ  Y´:::::::\:::::::::::::::::j
.     /..:.:.:.:ヘ.::::::::::::::::.\:.:\:.:.::.):::::::::::::::::::ヘ }::::::::::::::::\ :::::::: |

ドイツ留学から二年後、乃木は近衛歩兵第二旅団長から、歩兵第五旅団長に転任となる。三回目の旅団長ポスト、左遷である。

そして、師団長として、桂がやってきた。乃木は桂の清濁併せのむ姿勢を潔癖なまでに嫌った。

あらゆることで対立し、ついに辞表を出し、別荘のある那須に引きこもってしまった。二回目の休職である。



268 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:04:10 ID:eYJ1NPVs

          ,. -‐- 、r'´  ̄ ~Z.__
       ∠             ´   ,.>
.     /                 ̄`>   俺が、台湾総督・・・!
     /           ,、      `\
.    !             / \    \. トゝ
   │       , ,.イ /、._,  ヽ |ゝ、  N
.    |      /レ' レ\,/  /V '´ l\!
     |. r;=、 .ノ=a=== ,, ,/a===!
    | |.ト、| |  ` ー--‐ "  \ーァ"!
    | l ヒ |:|.       r __   \l
     |  `ー 1|、 ヾニ二二二二フ 7′
    ノ     | \     ___  /
.   /   ,ヘ、  ト、 \    ̄ ̄ /l
  /  ./\.ヽ. ヽヽ、 \   , ' ,'
  ,' , ./   \ヽ、ヽ \./`iイ /
. /l/l/     |\\ヽ  ヽ. Wレ
/      _..⊥._ \``  |

幸いにして、引き上げてくれる人があり、日清戦争にて、乃木は歩兵第一旅団長として出征し、旅順を一日で陥落させた。

功績が認められ、1895年、中将に昇進、第二師団長となる。

戦後、新しく領有した台湾の鎮定に当たり、1896年、台湾総督となる。閣僚級の要職である。



269 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:05:05 ID:eYJ1NPVs

 ///      /| |::l .|l  |ヽ  ヽ\               どうして、うまくいかない・・・
   /        /::::|.|:::l |::| |/\ \\
.  | /    ./::::::::l|:::::l |".l |/::::::::ヽ、_\ヽ__           なぜ、俺の姿勢を見て感化されないんだ?
  |.l.| l   /::::::::::::|/ i /l| _,,、、-  ~  ::::ヽ ヽ/⌒ヽ、
  || | .|l  /\::::: ヽ /,、-'''"        :::::::ヽ ヽ'⌒ヽ.ヽ
  . | |.| | /  \  〃          i.l ::::::::ヽ ヽ'⌒| .|
.    |l |l    \ ;;; ヽ、  ,,、'      ij  :::::::::ヽ ヽ、_ノ |
           /:::::    ‐''~         ::::::::::::ヽ ヽ、_ノ
          / ,':::::::             :::::::::::::::::ヽ ヽ
         / ,':::::ij:::::: U    `ij     :::::::ij:::::::::l;ヽノヽ
        / ,':::::::::::::::::             :::::::::::::::::l;;;:::::: ヽ
       / ,'::::::::::::::::_::`)       _,,、-'''´~~`ヽ::::::::::l;;;:::::: ヽ
      / :::::::::: ''~ノ    __,,、-‐´   _、、-‐':::::::::l;;;;:::::::u ヽ
      `''''    `''-'、~    _ 、-‐´    :::::::::::::::l;;;;;;:::::  ヽ
                `r‐''' ´       :::::::::::::::l;;;;;;;;:::::   ヽ

乃木は失敗した。原住民の抵抗が続く台湾は難しい土地だった。政治的才能のない彼には荷が重すぎた。

台湾には成功を求めてやってきた山師的人物が数多くおり、それを感化させられなかったことも要因、と言われている。

就任から一年半で彼は辞表を出し、軍を休職した。



271 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:05:56 ID:eYJ1NPVs
                   ____
                _,、r'´:::‐、`ヾ‐、`丶、
               /:::::l、:{⌒ヾヽ::ト、:ヽ:::::ヽ
              //!:::i:l:!::ヾ、::::::ヾ::!`ヽ:ヽ:::::ヽ
             〃:!:l::::l!:ト、::::liヽ、:::リ:!::i:::ヽ:ヽ::::i
             i:!::!i::i::::i::!:i:ヾ!:i::::!:、:::!:::l:i:!:ヽヽ:l:!
             l!::!:!:iト:::!:i:j/代トト、l:ハ::升ト!:l::!:!lj
             li::l::N{:ヾVヘ「 ̄` lハ ソr‐テハ!:l/
             !:l!:ト、l::l{`         !  j川/
             ヾト辷N!      ‐ノ  !:l/
                Yl:ト、    ヾ==r  ノ/
               iN \.  ` ニ′/}'
                   丶、  /
             ノ ̄´"''‐ 、   `¨´
          _rく    /癶V⌒!=| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
     __,、=T下、``ヽ  /‐''"_, -ヘ|      |
    /「 ̄´  ヽヽ \ ヽ/   ´  _,,厶ヘ       ∧=、、
    |八 \      __/      _,)ヽ___/  ヽ ``=、、
   ∥ \ ! V´ ̄:::::/      _,ノk>、`T!::::::":::\_   ∥

台湾が安定に向かうのは、次の総督児玉源太郎と民政長官後藤新平の時代からである。

結果として、ここでも、乃木は児玉の引き立て役を演じたのだった。



272 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:07:00 ID:eYJ1NPVs
         ___  ___
         `>  `'´   <´
        ∠´          `ヽ、    なぜだ!
       /             ヽ
       /               ヽ  なぜ、俺の姿勢に感化されない!
      ,.イ  /|ハ/! ,ハ ト、lヽト、     `、
      ´/ ハ/\\|/ `,// \    | 俺の徳義がまだ足らんのか!?
      / r| ==\!  |/=== ヽ. r‐、 |
       7 | | `-v゚/  `--u゚‐'′| |こ!| |
       ,/ | | u / u     U | |こ!| `、
      / `| /_  - ヽ u'     | !_ン  ヽ
       .イ  ヽ lニニニニ二ヽu /|      \
      /   ヽ`ー──―'/  /   ハ~"''‐- ヽ_
        7'    ヽ ~~~ /    /  ,/ ヽ~"''‐-
       /__,.,.ィィ  \_/ u'   / / `、`、
   -‐''"~  /~7  /|      /ノ ',  `、ヽ
       / /  / |‐-、 ,r-―"|  ',   `、ヽ
      /____///__|   |    |______`、

七ヶ月後、新設された第十一師団長となる。彼は初代師団長として、部隊を練成したが、

義和団事件で出征した隷下部隊の将校が、接収した清国の銀を私的に横領する馬蹄銀事件を起こす。

責任をとって辞職し、四回目の休職に入った。



273 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:08:02 ID:eYJ1NPVs
     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  以上が、日露戦争に至るまでの乃木の人生だ。
   |    ( ●)(●
   |      (__人__) もう、陰惨とか、痛ましさ全開だな。
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃ 能力にも疑問符付けられて、思いっきり極端な方向に走るし・・・
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /



275 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:08:54 ID:eYJ1NPVs
       ____
     /⌒  ⌒\    でも、乃木は軍司令官に選ばれたんだお!
    /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ 能力によって選ばれたんじゃないかお!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \   いや、違うと思う。
   |    ( ●)(●
   |      (__人__) 日清戦争時の評価もあるだろうが、
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃ 軍司令官になったのは、典型的な派閥人事からだ。
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /



276 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:10:57 ID:eYJ1NPVs
       / ̄ ̄\
     /  ヽ、_  \  実は当初、野戦軍は二個軍の編成しか考えていなかった。
    (●)(● )   |
    (__人__)     |  そして、戦時の軍司令官予定者である「都督」の地位にいた
    (          |
.    {          |  黒木(鹿児島)と奥(福岡)が選ばれたのは順当だ。
    ⊂ ヽ∩     く
     | '、_ \ /  )
     |  |_\  “ ./
     ヽ、 __\_/



278 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:12:05 ID:eYJ1NPVs
       (⊃ ̄ ̄\
     (⊃   _ノ  \     ところがだ。第一軍と第二軍の間隔が空きすぎたので、
    (⊃   ( ●)(●)
     |     (__人__)     もう一個軍編成して中間を進ませることになり、
     |     ` ⌒´ノ
       |         } \   旅順の監視のために、さらに一個軍の編成が必要になった。
     /ヽ       }  \
   /   ヽ、____ノ     ) それで、補充の軍司令官は教育総監だった野津(鹿児島)をあてる。
  /        .   | _/
 |         / ̄ ̄(_)  もう一人をどうするか。なお、選ばれた三人の出身は、
  \   \ /| JJJ (
   \  /   /⊂_)   鹿児島二人、福岡一人だ。なんか気付かないか?



280 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:13:08 ID:eYJ1NPVs
           ____
         /      \    長州(山口)出身者がいないお・・・
        /  ─    ─\
      /    (●)  (●) \
      |     (__人__)   |
       \     ` ⌒´   ,/
      ノ      ー‐   \


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      そうだ。陸軍は「長の陸軍」と呼ばれるように、このころは、
 |   ( ●)(●)
. |     (__人__). rm、 山県をはじめとする山口県出身者の影響力が強かった。
  |     ` ⌒´ノr川 ||
.  |         },.!  ノ' 派閥間の均衡から、軍司令官に山口県出身者がいないことはまずかった。
.  ヽ        r / .|
   ヽ     ノノ ノ   それで、選ばれたのが乃木、というわけだ。
   /     / ./
   |      /
    |    i´



281 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:14:16 ID:eYJ1NPVs
      / ̄ ̄\
    / ヽ、. _ノ \    そもそもだな、乃木の大将昇進からして、かなり強引なんだ。
    |  (●)(●) |
    |  (__人__) |   乃木は4回も休職しているんだぞ。普通、そんな人間あげるか。
      |   ` ⌒´  |
     |        }    しかも、留守師団長という閑職に復職して、4ヶ月後に昇進だぞ。
     ヽ       }
     人_____ノ"⌒ヽ ほかに上げるべき人間はいるだろ。この人物の影響力としか、考えられないだろ・・
   /           \
  /            へ  \
  (  ヽγ⌒)     |  \   \
  ̄\__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        {;;;;;;;}
         L;;;;」

留守師団とは、正規の師団が出征した後に設置され、内地での補充業務・教育などを行う部隊である。



282 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:15:13 ID:eYJ1NPVs

         ,,-‐----‐、               , --‐‐-..,
        /  、゙ヽ、 ‐-'            ‐- / /   ヽ
      ,/´ .., ヽ,,l_)              ,ト/ /    ヽ     乃木に功績を立てさせてやるっていう!
     /    ヽ,r'                ゙.-〈__r,'、   ヽ_
    _.l    ヽ」         /ニYニヽ       ゙‐ヽ、_,,  /l   とりあえず、留守師団長にしておいて、
    ,l l|  -'´ll       /( ゚ )( ゚ )ヽ       ,//゙l   //\
    l`l|     l|ヽ     /::::⌒`´⌒::::\     |l    //   } 後で使うっていう!
   l  \    l| ,l    | ,-)___(-、|     |,l   //    l
   /   '\   l|`l     | l   |-┬-|  l |   ___l ヽ //     |
  ,l     '\ l| .lヽ__\   `ー'´   /__/ |  ∨/      ,}
  |       ヽl |    ,| .ヽ \   //ヽ     ,|          ,l
  |          l    ,l   ヽ \//  l \           /
  ヽ          |   \.   ヽ /   l   ヽ         /j
    \        /     ヽ   /   |   l          /
     ゙l\..     /       ヽ /    j   |     ,    /
     ヾ              Y     /    ヽ   /    ,l
      ヽ、            l     l     } /    ,r′
        ヽ            l     |     /′  ,,...''
        `'':..、  ___ ___,..-.|,     ,l ,  :..-‐'"´
            ̄ /lr‐‐‐'--、_ l_,..-'''""'- "

かつて、山県は乃木を不平士族の情報収集役として活用した。

彼はこの種のダーティな仕事をした部下を、切り捨てはしなかった。

山県が長らく権力の座にあり、派閥を形成出来たのは、この面倒見の良さが影響している。



284 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:16:09 ID:eYJ1NPVs

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \   まあ、乃木は人格面とか評価されているんだが、
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)  軍人である以上、その能力でもって評価されないといけないだろ・・・
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }  
.  ヽ        }
   ヽ     ノ   
   /    く__,-ュ__   て
   |    ___ 三)  (
    |    |       ̄



285 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:17:14 ID:eYJ1NPVs
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \    そもそもこの人な、「俺の背中を見て倣え」ってタイプなんだよ。
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)   自分から積極的に指導・主導して、その方向にもっていく、てことしないんだよ。
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l それも一つのやり方ではあるが、それだけじゃだめだろ、常識的に・・・
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く   ほいじゃ、本編に戻るぞ・・・
   /     ヽ \



287 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:18:06 ID:eYJ1NPVs
       ,r::::::....   ヽ:::, -── - 、:::ヽ::.ヽ ヽ
        |   ,' .: :, ‐'         ヽ::ヽ:}i: l  日本艦隊の哨戒行動にはパターンがあるねえ。
         !:::...i/ .::/         , -―ヽ:i::! !: !
      │  { ..:::|   __    '    リレ!| !l  これを利用しない手はないよ!
       | i .:ヽヘゝ´   `     イかリk|:: |:| !
       !| | { |`ー ,イ丞テミ    弋zソ '|::: !i !  機雷仕掛けるよ!
      .!|.:|!::ヽ| ::|`弋zソ          !:: |::|l
       l !::!..::::::| ::|.、    t ― v7   !::. !=' ニニ≠ 、
      ,'//_,. -┤ ::l..\   ` ‐ ‐'   /.!::: !‐'´ ̄ へヽヽ__
     // ィ二.| :::!:::...`>ー-   イ, .::!: |`!     ヾ=、、ヽ
    .///r'   | :::l::::::::...\     /.:: !:: |│     ,'  , ヾ `
    / ' /丶:  | :::|   ::....ヘ  /  .!::: | .|    / /
  /‐'´   \:. | ::::!    ,, =、 > l〃~|:::: !.┘  / '

日本海軍の機雷によって戦死したマカロフだが、実は彼も同じことを考えていた。

彼は機雷敷設を命令してしたが、それを実行することなく、戦死した。



288 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:19:04 ID:eYJ1NPVs
         ________
       /:.'`::::\/:::::\     まかしとき!
      /::            \
     /::.  /"""  """\ ヽ   東郷みたいな低レベルの奴、
     |::〉   ●"    ●" |
   (⌒ヽ             |) すぐ、叩きのめしてやるわい!
    ( __     ( ∩∩ )    |
      |  、_____  /
      ヽ   \____/  /
       \        /
         \____/

旅順艦隊臨時司令長官 ヴィリゲリム・ヴィトゲフト少将

彼の命令は、後任のヴィトゲフト少将によって、5月から実施された。



289 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:20:09 ID:eYJ1NPVs
             \、__    ,.、
              _`ヽ:`ー、ノ: ::`ー::-─-.、__
            _,.-‐'´ : : : : : :{: : : : : : : : : : : : : :`ヽ、
            ,ィ´: :/ . . . . . : : |: : : : : : ヽ: : : : \: : : ヘー-.、__      敵の機雷による沈没が相次いでいるわ・・・
        /:_::;イ . . ./. . ../. :/|、: : : |. . . .ヘ. . . . .\: : :;ハ_:::::::::\
       /'´ /:.:/ : :/: : ::/: :/ |∨:: :|: : : : :ヘ: ::: : : :ヘ::j:::::`r-、::::::〉   我々と同じことを、敵もやろうとしているのよ。
          /: :/::i: : :|: : :::|:.:/   | ∨:.:|: : : : : :ヘ: ::: : : :ハ:::::::::|: :}:::/
       /: ::j: ::|: : :| : ::,ィ:.:{   | V: :|ヽ、:.;/::ハ: ::: : i:.|:::::::::|:.:|     早急に手を打っておかないと・・・
       |:.:/'|::j|: : :| : ::j | :|\_, | ∨::|_,ノV: : : :j:: :::: |: |::::::::|:.:|
       j/ |:;||: :.:|: ::/ |.:|    |  V::|   ∨::;ハ: :::: |:.:|;_;;;;j: :|
         |'´|,ィ/^/`) ヽ{. __, `  ヽ{ ___∨ |: :: トi:|:/::i:: :|
           /./ / ,/ /) アZ彡"      戎Z弐、|:.:λ:リ::: :|:: :|
          j     V ,ハ                |;/ ,):::: : |: : |
           |      {::}     '         ,-r'´::::: : :j: : :|
            |      j:::ヽ、  ,-─-、     ノ リ::::: : : /: : :|
           j    ,,ノ::::::i:::`>`ニニ=´-‐τ´`ヽ/:::: : : /: : : :|
        i" ̄ ̄ ̄`ヽ: ::|"|   | `    ,/   /:: : : : /: : : : :|
          j          〉::| |   |-─--/   /: : : :/ハ: : : : |
       〈"~ ̄ ̄ ゛ー-/: ::|.|   |    /   /: : :/ ./ }: : : :|

5月12日、水雷艇48号が触雷沈没。14日には通報艦宮古が同じく沈没。



291 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:21:04 ID:eYJ1NPVs
             ,  --=ニニ、ヽ、
      .     ∠ -―‐--- 、 \\      長官、ここは哨戒コースを変えるべきじゃねーですか?
           / / /  ,   `ヽ ヽ\
          // , / /  // /,イ   Vハ ヽ
          // // / // / //||l l!  \
         {ノl l| 「Zメ/l// /ム⊥|| | |  /
         l l |l 〈f沁 {/ / ィ汽く l| j ,リ } rく
         N八〉`゙′,   {゙りノ//〃/イ  |
           jヘ、  _   " 彡'// |l  |
           / / 丶、`  , ィ7´ rク l   |
          厶イ __」二兀//-|-/厂ヽ、 |
         / / l { ´´rク〈 | /´   〉 |
           / / /八  }| ∨ ノ!     /!  、
        / /イ {几こフl」__j   )}   ハ   ヽ
      /レ ノ //   r1ー┤ l|_}     ヽ    \
        | /「 } /     / |「 /   |_}      〉     ヽ
     |  | ,′   ,イ}{ ||/   |_}      \      `、
      |  //    /_〉!L.l   |_」}rr==n=<      |
       |  ハ ヽ、_/|_|X圧|   __|ニV{廴/|トV/       |



292 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:22:07 ID:eYJ1NPVs
              ,,===、、
              //    ヾ、
                 l:|      ヾ.
              __!__/:ヽ、___l|_
      ,. -‐_´:-: : : : : l: : : : : : : : : : :`: .、
      /‐/: :,: : : : : :, :l: : : : : : : : : : : : : : :ヽ    そうだねー。
      /: : /: : : : : /: /l: : : : ハ: l: : : : : : : l: :`、
     /: ,//: :/ : : :_LL_l: : : l:l レA、:_: : :、: l : : l   明日から、変えよっか。
   ////: : :l : : : ∧/ l: : : リ l: |丶:`: : l: l: : :l
  / //l: : : l: : : /_V_ヾ: : |l _ヾ__ヽ: : : l:ll: : :l
      /│: : ,、: : :lT亦テl ヾ: l  T示┬l: : W :、:l
      l : ハ: : ハ`、'::,┤ ヾ   P:,:::ノ'lヽ: ト`,:x
       V  ヽ:l: :l `''´  ,   `''´'.: ヽl_ノ: N
         `  N: :ゝ、_, ‐"` 、    ノ: : N : : l
         │: : :,‐´`   `l-イニ: /: : :ハ: : :l
             l : ,亠    ‐、l  `〉/: : : l: l: : :l
            ハキ  _     ヒ、、/ /: : :/彡l、: l
         l//)、 (:::::`:::、 ,'、゙、l Y : : /〃彡l l
         /l´ l '`,‐ニ┬┤l `,.l l /,´/  |l

続発する機雷の被害に、連合艦隊では5月16日から哨戒コースを変更する予定でいた。しかし・・・



293 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:23:08 ID:eYJ1NPVs
         ________
       /:.'`::::\/:::::\     
      /::            \    
     /::.  /"""  """\ ヽ    どんなもんじゃーい!
     |::〉   ●"    ●" |
   (⌒ヽ             |)
    ( __     ( ∩∩ )    |
      |  、_____  /
      ヽ   \____/  /
       \        /
         \____/

5月15日、戦艦初瀬・八島触雷により沈没。

二等巡洋艦吉野、装甲巡洋艦春日と衝突し沈没。



294 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:24:01 ID:eYJ1NPVs
           , -――- 、 _ _/ヽ
         /: : : : : : : : : : : : : : : : !-.-.‐.‐.‐. ァ
    __∧': /   . . . : : : : : /: :/: : : :`: :<
.  /:::::::::::::::::〉: : : : : : :./: : : :,:イ: :∧: :i: : . .\:`ヽ   ○  初瀬と八島が触雷沈没!?
  〈::::/:::::::::::/: : : : : : :/ : : : / /: /  ',: |: : ハ: : ヽ  \
  ∨:::::::::::::/: /: : : : :/: :-∠_/_:/   |: |: : :∧: : :ヘ、  ',    吉野が春日と衝突して、沈没したですって!?
  〈:::::::::::::/: /: : : : :/: :.X   //   \!∧: : : :',: : : ハ\j
  /\:::::/: /|: : : : /i/  \      /`ー∨: : :l: : : :.!        o
  ,'.:: : :ヾ:./´ !: : : /  ̄ ̄ ̄       ___∨: :i:. : : :!
. i.: : : ./イ!  |: : /      __    \    /!: ;イ::. : :.i〉
. !: : : : .::|:.ヽ_j: /     /:::::`:.、   \ /、|:/:.|:::. : ,'
 j: : : : : .:!:.:/ |/ \    /::::::::::::::::::〉     ! }':.:.:|∨:/     o
 |: : : : : .:|:/    > 、j::::::::::::::::::/   , イ-<:.:.;イ:.Ⅳ
 |: : : : : .:|'   /   |` ーrー-イ--‐ '  |:.:.:.∨:.!: |
 |: : : : : : !   〉     |  /ヽ  ヽ  o j:.:.:.:.:. : !: |          O
 |: : : : : : |  /`ー 、  |    ,!  }、   |:.:.:.:. : :.|: !    ○
 |: : : : : : | ./    ヽ |\/,|  / ハ   |:.:.:. : : :.|/
 |: : : : : : |/      `|\///   |  .|::. : : : : |



295 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:24:58 ID:eYJ1NPVs
        ,    _.. -‐…‐-   _
.       (  , '´ , -―     、`ヽ、    初瀬と八島の喪失で、戦艦戦力は2/3になったですう・・・
         × _∠ニ -―‐  、 \  \
        く /. : : : : :; : : : ; : : : :\   ヽ、 \ どうすればいいですか・・・
       /: : : :// : : :;イ: : : : : : :丶  \ \
.     ,: : /: ::, '::;イ /: / /:::/ハ : : : : : ヽ  {   \
    /: :/: ::////  /: /  !|: : : : : : :.  ヽ   \
     {: /: : ,'´//  / , ′ !| i: : : : : :} ┼ } j _,ノ
     j/{: : :l://  ̄  /  ヽ、|l ト、 : : : ハ   | 厂
      八: : {/ x‐‐ 、     」≧ーi: ::,′{  レ{
        〉. :ヽ/{:::::リ      ´{::::::jヽj::/:} {十{ : !
      ハヽ: {xx~´   .     ー' ノイ:/( }  } : l
.         从八             Xx //: : ){Ⅹノl : l
        / /{ヽ \   っ     //: : /f′ j l :∥
.       / /ハ Xヽ > .. __   イ: メ、: {{ j×ノ l : l !
     / // ハ /   ,ィ个x、      \}j {: l : l :!
.    / //ノ /   〃 ∧  \     ヽ+} l : l :l



296 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:25:34 ID:eYJ1NPVs

::::::::::::::::::::::::::::::::::::                         :::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::                         :::::::::::::::::::::::::::::::: 終わりよ・・・
::::::::::::::::::::::::::::::::::                         :::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::                         :::::::::::::::::::::::::::::: もう終わり・・・
::::::::::::::::::::::::::::::::                 _,.-‐──-.、_     :::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::                /,'   、_.,'  \     ::::::::::::::::::::::::::: 敵艦隊はまだ大部分が残っている・・・
::::::::::::::::::::::::::::::                / /‐   /__. |_ ,' `ヽ、  :::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::            ,ィ{ 〉‐..... < , 'ヽ_〉   ∧  :::::::::::::::::::::::: この戦力では勝てないわ・・・
::::::::::::::::::::::::::::             / Y::{:::::;/,:|_/: /| :i ,/:| ,|   ::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::         r'´ ̄ ̄ ̄//{ |γ∨ | /|/i:::|/   :::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::          /|___,,// ̄ハヽ、  |/,' |:/     :::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::         // , ' //     ∧}ゝ-'´  '"     :::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::      // , ' //    ,. ':/ ∧               :::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::    ./'"´ , '  〈/〈    / ,∧  ∧              ::::::::::::::
::::::::::::::::::::::   /   , '    ∨  /  /| ∨ ∧             ::::::::::::
:::::::::::::::::::::  ..lー-,、, '__        /ヽ.>/:::|: : :∨ ∧: : : : : : : .. . ....  :::::::::::
:::::::::::::::::::  .,.. |::/:::/::i:::\___,/   /==t   ∨_;ヘ        `.:、:::::
::::::::::::::::::,: '  {´`Y´`下 ̄Y  \   ,/  ̄    `==='´         ,:::::::
::::::::::::::::',  〈_人_,,/_ノ-┴--‐'" ̄                   ,..::':::::::::
::::::::::::::::::`:..、                             ,...:::´:::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

連合艦隊はその戦力を大きく減らした。まさに連合艦隊最悪の日であった。司令部は絶望の淵に立たされた。



297 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:26:19 ID:eYJ1NPVs

       /: : : :/ : : : : : : i: : : : : :ヽ : : : : ー 、 : : \
        /: : : / : : : : : : : ,イ : : : : : : :l: : : : : : : \- 、:\  まあまあ、そんなこと言ってないで。
.       /: : : / : /: : : : : : / |: : : : : :| : |、: : : : : : : : \ \
     .' : : :/ : /: : : : : : /  v : : : : l : |斗-: : ヽ: : : : ヘ   起きちゃったことは仕方ないよ。
     |: : :/ : /| : : :― x   ∨: : :∧ | ∨: : :ハ: : : : :ハ
     |: :/ : /: | : : : : / `  |: : :/ j/- ∨: : :l: : : : : :|  これから、どうすればいいか、考えてほしいな。
     r┴、/:ヽ| : : : /     |: :/  示旡アV : :|: :|ヽ: : |
     |  | : :│: : /|.     | /   ト::爿/ ハ: :|: :| ',: :|
     'vーく ,x┤: / :|三≧x j/   込;リ { : | ∧ |  ∨
    /   ヽ. | /: :│ ,/      '    .:・} : |/ i/
     |  /⌒}:Ⅵ : :ヘ:.:.:.    ー'ーr'   /: : |
     {    /´}_ム: : :≧r 、 .. _ ー ' .. </: : : |
     ヽ    / }ヘ: : \\   厂}ヽ._/ | : : : |
.      \   __/  \: : \\x-┴く ヽ| : : :.′
      /   /ヽ     \ : ヽ \   |  |: : :/
    /     {ヽ}}     ヽ: : }  \ l  |: :∧

一人、東郷だけが超然としていた。

悲嘆にくれる海軍の中、彼の超然さだけが、救いであった。



298 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:26:57 ID:eYJ1NPVs
                      ノヽ)) ヽ,,rーrヽ,, ,,ノi
                  ,ノ~'tiii"(t i}}|j     " "ツヽ|t
               iヽ/ツii|}}从、}iii)''ijリリ}  、      ノツリ、   軍主力の終結は終わった・・・
               ii}}y"}!、iii、'';/r"t}}}(iij,yiiヽ-リヽii}j、,, "リ
              t,`、i、}ヽ''ii);;|iMtヽ''" `" ノ ""ノノノjjり ''フ  早く行動せねばならぬ・・・!
              、)" ミ;;,,t、ti;i、 t;;、、))リiノツノ/""''彡"彡 ョ
              i、`''i ;;;;:::ijj}、`';;;;;;'"":::;;;'" ,,,,   廴r''ツ r'
              't、 ;;;、 t;; ::;;;`;;;;;;;;;;|}:::'"::;;'"ii"  、迄 彡ノツ
              ヽ, ;) (|;;ヽ;;、;;;;;;;;;ノ':::i:::;'":::';;"  ::'≡ " ノ
               'i ,;i,,、;;、、,;; ;;;;、;;;i'i},,ir')ノ,,,,,,,,___ :::ミ≡:r'i
               t ;t;;iitーミゥテ;;、刈シ='r'-ミュォヲヲ  ')'''/'|:|
                '',、,i'"` ̄"::::了 j''"` ̄:::::"   ;;リ/)リ/i       ,,
.                t、i'::::  :::::::| ,'  j""     :::リ'、/イ'(,, 、、 -ー '",、 ~ヽ
                 ヽt::::::: :::::t,,ハ ,、)    ;;;;:::i-ー'"t))::::: ..;、-'",, "  ヽ
                  i;t :::::::::::~'- '":"    了 ,i;;;;:::  t:::;、-'" '"     /
              ,,, 、 - ーt;ヽ ::::::::;;、、、:::,,,   ;;'" /;;;;::: ,、'":::::彡
          ,,、- ''":::::::::::::::::::t:;ヽ :::::":::::::::::::`'  / , ';;;;;;;r''":::::::...
       ,,、-'"::::::::::::::::::::::::::::::::::t::;;ヽ ;;;:::::::::    "/;;;;/::::::::::
   ,,、- '"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::t:::;;;ヽ ::::::::::::  、';;;;;r'"::::::::
.  /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::t:::;;;;;;'、;;;;;;;;;,、-';、-'":::::
 / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ソ:::;;;、 - ーー'''"::::::::::: ....::''"
./  ;;;;;;;;;;、 -ーー ''''' """ '''' ー,-ー''''::":::::::::::::::::::::::::::::::::::::
"""           ー ニ"、,,,,,,,,_:::,,,,,,,,,:::__,,,、 -ー'"

一方、遼東半島に上陸した第二軍は、5月17日から行動を開始した。

第二軍の任務は遼陽・旅順間の連絡線を遮断し、その後北上してロシア軍と決戦を行う、というものである。

まずは、遼東半島の最狭隘部である金州・南山方面へと向かった。



299 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:27:39 ID:eYJ1NPVs


                        ,ハ  :
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         ,r'゙.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r=.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:``ヽ、           _ _ _ _ :_ :_    _ _
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              i.:.:.:.:r==.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/          _ _ _ _ :_ :_    _ _
  ‥‥‥‥ ∵    ゙ヾ、.:.:.:.:r==.:.:.:.:.:.:.:.:=.:.:.:,/       _ _ _ _ :_ :_    _ _
                `ヾ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
                  ゙j =.:.:.:.:.:.:.:,r'゙′    ∵∴   ∵∴
       _ _           \.:.:.:.:.:.:,'′ :   :      : :  ‥ ......
              _ _        ヾ:;;:/
                       V

その南山は金州の後方にある標高115メートルの山である。そこからは街道と鉄道が一望でき、

交通網を管制できる位置にあった。ロシア軍はここに防御陣地を構築し、砲70門と機関銃で堅めていた。

砲は掩蓋のある堡塁に収められ、堅固な防御が施されていた。



300 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:28:26 ID:eYJ1NPVs

               _,,、、ーiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii;;;,,,,__
              ,,iillllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllliiiiヽ
            ,,illllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|    大連に日本軍が上陸するかもしれない。
           ,rilllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,!! -''" ̄ミヽ、
           ,iflllllllllllllr^illllllllllll, - ''";; /_/_〃彡彡ミ  主力は後方に置こう。
          illllllllllllllllliiーlll,-∠、-'´  ̄ :::::::ヽ.シ彡゙,
          {lllllllllllllllllll!!"         ::::::::::i三彡i
          illllllllllllll"           ::::::::::l;ミ彡l
          'ー┬f            "ゞ:::lミミミl
            iミi           _,,,.-―'iミf⌒i
            〉ハ __   儿、,-'ー'iiユヲ:::ゞヽヲノ
            i i  こニヨラ'ァ 「`ヽ ̄  :::l刀ン
            ゙、 l       l  |:::    :::rレ'´
             ヽ        ! :i:、   ::::l:::::i
               ヽ、    r、,, r'    :::i::::::l
                ノ`ヽ 、-ャ_-_ニア'´ ::i'::::::|iiiヽ
              /_ヽ_ ヽ `-r-:::   :ノ ,‐illllllllヽ
            rニ'´´   :::`K´ /   /,、‐il|illllllllllllヽ
            レ'´ 一一-v、 /___,‐'ii、lllllllllll/ ヘllll└、
       ___f´ー' `''ー-、, j /   〃lllli llllllll|/ ノllllllllllll`iiー -、,
  ,,,,;;;;iiiilllllllllllllllllllllll|   =-ァ- ノV jj  〃lllllllヽllllllレ'´lllllllllllllllllllllllllllllll
ri´lllllllllllllllllllllllllllllllllllll|   ノー'´ ノ 〃  /lllllllllllヽllllllll lllllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|    }r-'´    ノllllllllllllllヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll

     第四東シベリア師団長 フォーク少将

金州・南山一帯の防衛を任ぜられたフォーク少将は、南山に一個連隊を置き、自身は主力とともに後方にあった

南山は幅4キロほどの狭隘地で大兵力を展開するには向かないし、ロシア軍は大連への日本軍上陸を警戒していたのである。



301 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:29:04 ID:eYJ1NPVs

              ノ|t/ノー''从,,
           从''"::::::::::::::::::::::::::::ツ、
          、i:::::;;;ミ从从从从彡:::::}、              むう、これは・・・
、          ミ:::::彡;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;"フ:::7}
:`'、         t;;;;;r'''''''''''ヽ;r''''''""ヽ;;;;;;;リ             かなり強力な陣地ではないか。
:::::::ヽ       了;;;} ミ ミi从从,,j|,j jク;;;;:〈
;:;;::::::ヽ      る;;;;t、_,,,ii,,,ヽ;;r__ii,,彡};;;;:::j           ,,、  第一軍のような重砲がないわが軍では、荷が重い・・・
;:;:;:;:;::::::'、     ';ァ;|ヽ〉i:``´´'ij'``´"´:|/'i::)        ,、-'"::::;;
;:;:;:;:;:;:::::::~' 、,  ろ;;tti;i ', ,, ィ、 i},,, '::::;ノノノ;彡    ,,,,、='- 、;;;;;;;;;;;;  ここは、監視する兵力を置いておいて、
,、- ''"~~~~;;';;;ヽ、ア;リ`':ti"リ: ,,、,,_:::::::::,'"::::t;;)ー '"~;;;;;;;;;;;;;;;;::::~'' 、;
_:::::;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;;~''/ :: :',": '"ーー `  i:::: ::::t彡;;;;;;;;::::::::::::; -ーr'i""  主力は北上するのが、よかろう。
  ~'' 、::::::::::::::::::;;;;;i  :: ::::'' 、( rッ /::::: ,、 ';;;;::::::::::::::::/  / |
 キ  ',_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;~' 、 :::::::`''ーー " ::;r'";;;;:::::::;;;;;;;;;;ノ――'ー-'--
""""""r 、'、rーー 、;;;;;;;;~' 、  :::彡:::;r'";;;;;;;;;;r''~:::/''~ノ r'''''''' ー、
⊂⊃  `ヽi > :f~i|、;;;;;;;;;;;;ヽ:::::":::;r";;;;;;;;;;;、-''''iリ、ー'"   `''''''''''"
====ー-'"、  Li  i'~'''''ir'''''''''ir'''''''''i"~ j,,,,,,j;;;;`'''" ̄ ̄ ̄;;~~~
:::::::::::::::::::::::::;;;;~'''''' ー'ー--'----'' ---' ''''''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
,、-'",,~'=ー- 、、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、、、--ー――-、-ー''''' ー---ー,,=、,ー-、
/´::::::::::::::::::::::::::::::::::~ ̄:::::::::::::::ヽ::::::::::〇:::ヽ "´´´ ,,,´´´ ,,二ニ
:::::::::::::::''''';:;:;:;:;:;:;:;:;:;''''''''''''"::::::::::::::::';;;;;;::::::::::::::t     ""~´、- 、
::::::::::::::::;:;:;:;:;:;'''":::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;tt;;;;;;;;;;;;;;;;i          ,,,、
:::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;tt;;;;;;;;;;;;;;;|     ,,,、-''' ~;;;;;
:::::::::::::::;;;;:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;|;;;;;;;;;;;;;リ,,,,,,,,,、-''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

奥はこの方針にしたがって、行動しようとしたが・・・



302 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:29:58 ID:eYJ1NPVs
  、___________
   、>              .|   第二軍には、何個師団いると思っているんだ!
   >________   .|
    ̄   .|./_   _\ |   |   大兵力があるのに、たった一個師団の南山を攻撃できないなんて、
       | /  ヽ/  ヽ |  |
 .      | |   ・ | ・  |  V⌒i   そんなことあるわけないだろ!さっさと取りかかれ!
    _  |.\  人__ノ   6 |
    \ ̄  ○        /
 .     \          厂
      /  _____/
       ̄ ̄, -/へ/\/`- 、
        /./  ./o    i. \

南山の実情を把握していない東京の大本営からは、即時攻撃の命令が届いた。



303 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:30:35 ID:eYJ1NPVs
      |   ミ  ,,l゙r、  ::::::::::y ツツノ/;; ツ : :::: 彡彡::::≧''" ノ     リ  」
      ヽ   ゙l :ミl |;; "ヽ:::::/イ((::"/;; i"r,,彡"彡リ彡:::之彡彡ノ、ノ  ク 了
み  な  イ   ミ ミ}}}ヽ };iiY|",,((,,、ミ_ィ:::::ェ;チ―ァヲ""}}ヽニ シ,j、゙,彡 rク .「    よ
せ  ら  L    { (jミ;;r=ィッ-5ソ´ミ三::'-ー゙ー´'''''"´彡ニ彡:::)) イ l| ',ー < )    か
よ  ば  /    ゙ミ Y゙`'' "´ヽ| ;;`'''Y゙,``゙::'ー、  ;;::j:::::::::ィ::| イリ ノ,リ、 ゙',ヲ`l     ろ
う  落  j     ゙t ゙{;{ /::::::::j ,  {::Y:::::::" 、 :: ,,''ノ;;;;、;/::|/,/,"ミ  ヽ,, |.    う
    と  |       ヽ',゙', : :::::イ ヽ,,,__ Y'"   ゙;;X; `;;} {;; ゙'=''/ミ゙  、,,,,ノ |       /
    し  7       ヾ: : ::::`''ー、rー''´    }; ;} ;l| ゙;; '-ー''ミ    `゙'ミ 〉      (
    て  /           ', ゙::::" ゙゙ろ        {;; |;; :レ::::::l|ミ      ゙、、´゙、     /
     |            ', ::::: ,,ィ''ー_'''_ー;-zイ  ''' l|  :|::::: ゙' 、ハ、,, 、 乙'゙  |_  r''゙
       |             ',: Y :::`゙ ̄_,, ヽ;;;ll;;   {;;  l|: : :  " ゙`ツ ノヽヽ ) ´  `''"
    _|   ;;{{   ;;   l, 、j ´ ̄' 、:::::::::||ヽ|ll;  };; ,j: : : : : :    :::ノノ ヽ    '',,/;;
   <,     ;;ヽ  Y    |',: }}""   `''ー、}};; }"  ,、-'":::::: : : : :    ',::|  ::.ヽ、、、,, ノ)
 ̄ ̄ ̄      ;;}}ヽ、};;  ,,,|::', { 彡::   ..{;; ;{,、 ''´: : : :;;、-ァー-、    l|::  ::..ヽヽ、`l|''ー、
     ;;ヽ   イノ;;;、-ー ''"::|:::} ィ ヽ:::::::.../,、 '": : : : : ::/  /   `' 、   ゙、::  ゙:::l|:::::::`゙'' 、
       ;;〉、,,、-'"    .....::::::| ゙ヽ、,,,,,,,,_,,、-'´:: : : ::   /  |       ゙' 、 /:   /:::::::::::::::::
      ,、 '" /;/  ......::::::::::::::l  ::::ヽ : : : : : :: : :   /    l         /  /::::::::::::::::::::

5月25日、第二軍は南山攻略を開始し、三個師団が包囲した。

金州湾には海軍の砲艦が艦砲射撃で支援する。



305 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:31:28 ID:eYJ1NPVs
       .      .     .     .。、_
                          `⊃
                           ′x.
                            、!
               .             .)
        .       .      .      .,.
              .             .:
          .         .        .`,
               .             .`¨
         金州湾               ゙,・´
                            ,r′
                         、,.・
                       ゙_.‐´ 
               .,.。.ー._.-′○金州城
          _、.-‐''““′   、`  4D
       .,r'⌒     ○南山    1D
  . ,、.-・.''“´                  3D
 .''´                             、r''' ̄`\,
                .               ..    、`
                      .          . . . . .,、
                                `、   、′─‐-、
                                、'、       、`v  ._,__


※D:師団

 从                从                从
((  ))、    ∧ ∧     ((  ))、    ∧ ∧    ((  ))、    ∧ ∧
 从ヽ\\__(゚Д゚ )      从ヽ\\__(゚Д゚ )     从ヽ\\__(゚Д゚ )
   /=/\\ / |_ |⊃ ∧ ∧  /=/\\ / |_ |⊃ ∧ ∧  /=/\\ / |_ |⊃
   \\/ / ./ / /  ヽ(゚Д゚ )  \\/ / ./ / /  ヽ(゚Д゚ )  .\\/ / ./ / /  ヽ
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    \\==\\__/ ( ( (~′ \\==\\__/ ( ( (~′ \\==\\__/
     . ̄    . ̄           ̄    . ̄          . ̄    . ̄
5月26日5時20分、日本軍野砲198門が南山への砲撃を開始した。

ロシア軍も応戦する。日本軍の砲撃は熾烈を極めたが、掩蓋で守られたロシア軍砲兵は、なかなか沈黙しない。



306 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:32:23 ID:eYJ1NPVs


                    __             全軍突撃ィィィィ!!!! .___    /
                   /_☆|__ ウオォォオォォォォ!!!!!            __/☆_ヾ  /
        wWmmw     /_了#゚Д゚)                       (゚Д゚ 了 〆
                 / つ≠∩ヨ===┯                  く/ _/う
    WwMw         /~'/_,,つ      ̄ ̄ ̄     wWmM    //~'/_,,つ
                (ミ/'                          (ミ/'

   W        _,,,,,_,,,,,__                    _,,,,,_
          γγ__o_⊥ トォーツゲキィィー!           γ_☆_ヽ ワアァァァァァァァ!!!!!
       =  /= /」・∀・)                  /( #゚Д゚)
wWmmw  =   // つ≠∩ヨ===┯             / つ≠∩ヨ===┯   
        =  /~' /_,,つ      ̄ ̄           /~'/_,,つ      ̄ ̄ ̄ 
          ((ミ /'                    (ミ/'    

そんな中、9時、歩兵による突撃が開始される。しかし・・・



308 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:33:13 ID:eYJ1NPVs
      ./       ;ヽ
      l  _,,,,,,,,_,;;;;i  <いいぞ ベイべー!
      l l''|~___;;、_y__ lミ;l  逃げる奴は日本兵だ!!
      ゙l;| | `'",;_,i`'"|;i |  逃げない奴はよく訓練された日本兵だ!!
     ,r''i ヽ, '~rーj`c=/
   ,/  ヽ  ヽ`ー"/:: `ヽ
  /     ゙ヽ   ̄、:::::  ゙l, ホント 戦場は地獄だぜ! フゥハハハーハァー
 |;/"⌒ヽ,  \  ヽ:   _l_        ri                   ri
 l l    ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| |                   / |
 ゙l゙l,     l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
 | ヽ     ヽ   _|_  _       "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ
 /"ヽ     'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二T ̄ ̄ ̄  [i゙''''''''''''''''"゙゙゙ ̄`"
/  ヽ    ー──''''''""(;;)   `゙,j"  |  | |

兵士の眼前には、火を吹くロシア軍の機関銃があった。砲撃は機関銃陣地を潰していなかったのである。

狭隘地に三個師団もの兵力を投入したため、兵員の密度が高すぎ、格好の射撃目標となってしまった。

死傷者の数はどんどん増えていくが、敵陣地にとりつくことすらできない。



309 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:34:15 ID:eYJ1NPVs

   /i    \ \
  /  .l     .!   ヽ
  .i   i     !    i   lヽ.
  l!   i    /    l   l i
  !   \ _/_  /  ./ .!
  ヽ、 / ̄    `゙`ヽ<   l
\ /            \_/
 /            、-、__ヽ ,.-vi
7              ゙t‐-、`Y"y‐7
               ゙t_-)YY f"
                 ゙‐iYYr、
                  ヾヾィ'
           r―‐,zzzz,,zz‐‐'   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       _   ゙>-‐ー‐゙くく      .|  閣下!損害が多すぎます!砲弾も欠乏し始めています!
       l >`i.  (   ̄  ,! \    |  
       l、(r`l  `ト、  /_,,,,Y´ _ノ  ここは、一時撤退なされては?
       !、 \l   .l ! イr-‐i'    ̄ヽ
        ゙>-.l)  l !  r‐' .!      \_______________
      ./  l.   l ヽ    !、_,r-‐――――――、______
      /    ``‐:、」、____.)/          //--------`―--、__
    _/       ,.:'  ,  / /         _/./            `―--、
┬―'"、       :'  /  / /   _,...--―'" ̄-'"                  \

午後、あまりの大損害に色をなした第二軍司令部の参謀たちは、奥に撤退を具申した。



310 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:35:06 ID:eYJ1NPVs
      レ;;;;;/;;;;;;/;;;;;;;;::::::::::;;;;;:::::
      """リ"(( (''|ii,,,、-'ー-''(:ノノ
     ii、-'"―、;; ii、〉   ひ 7;;
     省 媚 `(`ノ    :  {彡
     み び  {;;;;)   退  >彡
     ぬ ぬ i"::/ ! !. か (:::;;;
      ! !.   | ;;;ヽ_ ぬ / |
    マ-i,、-、r''" ;;;;;;ノYi )''"  し
    ::::、 ii、 t;;; :::::;;;;i':::::U  ::::::::
    ::::::ヽ ヽ,,~ヽー、;; ::::::(  ::::::::r
    ::U::: `' 、ヽ、、 t;;;|ヽ;;;ヽ○ノ;;;
   ::::::::::;;、、、;;;;≧ミ=、,n,|ヽ;}ii |;;;;;
    Z:r"タ"'",=、''''ー、~'ー、ノノ|,i;ー
    三>'=='="チ=ー':`'"、;;;;;ン
   U  "  ::::::::::::::;;;;;;'''"ヽ|;;j彡"
   、:::  ::::::::::::::,イ:::;;;;;;;~'-、,j;;jー''":
  :、 ', U ::::::::::::::U::;;;;;;;;;;;、 リ;;;| :"
  :::t ':, ::::::::::::::::::::''"(⌒ /;;ヽ
  :::::t ヽ ::::::::(j:   ::::ヽ`'(;;;;;;;)''"
  ::::::::t U:::::::::  _,,,、;;_゙' 、;;;;;;;、ノ
  ::::::::::',  :::::::: イ'r、、"'''ー―ー-''"
  ::::::::::::ヽ ::::::: ij('ブ `""`´´"´
   ::::::::::::::ヽ u ......~'''""~~ ̄ ̄ ̄
   :::::::::::::::::ヽ :::::J::::::::::::r;;;;;;;;;;;;ヽ
 |.| ::::::::::::::::::::::ヽ::::::::;;;;;::::;;;;;
 U ::::::::::  :::::::::::::ヽ

第四師団長 小川又次中将

これに対し、第四師団長小川又次中将は攻撃続行を主張した。



311 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:36:01 ID:eYJ1NPVs

            ゞゝソ<ゞゝヽ ソ ソゞ〆/丿ノ
          ゞ 、               ν
          ヾヽゝゞ〃γゞγゞγゞγゞλ ν
         ゞ 〃  ミ  ミ ミ  ミミ   ν..ν
         ヾ ι  ミ  ミ  /彡    ζ ν
         ゞ ζ  ミ  ミ ../     ζヽ.τ
         ..ヾ / ミ..ミ ミ|ミ..ミJ ミ ソ  νミ..ν
         ..ゞ|ヾ::≧=:;=ヽν.ゞ==:;=≦`゛ゞζ         /
          N ´ 彡7 ̄ミλ ミ´ ̄ミ`´ ヾτ..        |  おれに後退はない
         λ/ヽ   彡  ミ       ..|丿τ       <  あるのは前進勝利のみ!!
          |ミ| Z   ´ミ ミ⌒   / .||ν.         |
          |ミ|     ^ゞつ   ヽ. 彡..|/          \
          |ミゝ   ヾ.ー..―./ ミ  /ミτ
      _ ー |ミミ| ´  `ヾー―´ .. /ミミミゞ
   / / / |ミミ|   巛  彡   〃ミミ ヽ_
 /!!!/!!!/〃 | ミミヽ   ヾ、    〃彡彡  /\_
 /jjjj/jjjj/ 〃 |   ミゞ___  / ミ ミ ミ 《 /  ) ̄ ̄ヾ\
   !!! /  〃|  ヾミミミミヾ 彡  |   ミ 《 〈《  巛〃゛巛 \
__/∥   ゞ |     ミミ  彡 /    ミ《  〔   |  〃∥  \

ロシア軍は遼陽方面に集結しつつある。ここ南山で長引けば、それだけ不利になる。

奥は損害を顧みず、攻撃を続行した。砲兵は砲弾欠乏を恐れずに撃ちまくり、

歩兵は突撃を反復して、敵陣地目前までたどり着いたが、そこから先はなかなか進めない。



313 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:37:06 ID:eYJ1NPVs
                 .|
              r┴'z、
        ___r‐┼‐rイ、___
            ー:}ニ二:ニ{_j
            [T^n、{ 〕
             〕`l lo <_、
         ─‐-己㌍゚゙l゙゙l_コ>┴─
             l__r‐‐z__レ'
           _r┴〉j= k 〈‐┴z__
          ̄ >‐,l_]__[__lK__/ ̄ ̄
           「〈三ヘ  ,/ rL「    _⊥_
           〉hL∧lニl∧__ヾ、    ̄T ̄
         =ニ二l┬‐─┬zュ(二ニ=  /|
            lヨl 。 。ll三l_V^L  / |
          <、V⌒l゙  ゙l⌒Vヾ r7 -'フュ
        r-、 L__⊥__⊥__」フ /ァl:!:lr{-/、
        ]===ヾコL|_h_jh人、__7-z、rv‐ュ<
       「厂 ̄ ̄ ̄ ̄""‐、‐-ァ:────────┐
        Lγh_r、__,_,_ヾ' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄ ̄
      「厂 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄""‐、‐-──── ┴───┐
    ,-‐"" ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄"""‐‐‐---二二二二 ̄
    /-‐"" ̄ ̄ ̄T ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"""‐‐‐---,,,,、__L_
   ,!        |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::厂
    | ‐‐-、    |:::::::::::::::::::::::::::::::::,,,,,--‐‐""" ̄:::::::ヽ
─‐::|    >   |:::::::::::::::::,,,,-‐""::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}─────
   ""::‐-、;.:;__  |  __,;:。;  --‐‐‐‐  "" ̄ ̄⌒"

※AAはイメージです

そこへ金州湾に進出していた海軍の砲艦「筑紫」以下6隻が南山に向けて艦砲射撃を実施する。

これが功を奏した。陣地は次々と破壊され、砲・機関銃は沈黙していった。



314 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:38:00 ID:eYJ1NPVs

          ,r'゙´;:;:;:;:;:;:. :.: .:. :.:.:.!:::.:..:.   `ヽ、
            /;:;:;:;:;:;:;::::::ィ彡三ニ i!:::::.:.:.:.     ヽ   ここまでだな。
        /, ';:;:;:;:;:;:;;彡二三三ミ|:::::::::.:.:.:.:.    ゙、
        //;;;;;;;;,r-ー ‐‐- 、、、;;;;jト、,,,,,、、、、:.:.:.:.:.:.:.j! 我々には一個師団しかないし、
       ,イN;;;;;;;/:::::::::.:.:.:.           ̄ `ヾ.:::::|
       {;:;/;:;;{::::::::::::.:.:.:.               i!:::::! 旅順防衛の兵力を減らすわけにはいかない。
         ゙、;;;;;;|::::::::..:.:.:.                 |:::::!
        ゙、;;;;!::,r':.:.:.:.:.       .I!        !::/     
         カ;!::-ー- 、、_ _ ,, ,::;{   _ _ _ 1!/    
         〈 ト、::::ゝ こテニ;::::j;;{:::斤'''reァーュ ``j!   
       ,r‐< ハ!:::.:.:``  '"´::; ト、`` ̄ ¨´ //_     
_,,、、、-一''"´.:.:::::ト、jト、:.:.      .:.;; i      ノ/:::::.ヽ
.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::!.:.:ヽト、    .:;;;; |      j〈::::::::::::::::``ー‐- 、、_
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::!.:.:.゙、::    '^ ー'゙    ,イ/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!.:.:. ゙、   -=ニニ=-    /:::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`.、.:.:ヽ   、__,   /::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ >、        ,イ:::::::::::/l:::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ゝ --t r <:::::::::::::::l/::::::/仁二二7 7二二j::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i /   ! ト、 \::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


              ,,, -'''"""""""''-- ,__
            /    /,, __     `ヽ、
           /  ///      ..   ... ヽ   突撃!
          / ,、i i  / /// /      'ヽ
         / i,,/ ``、ヽl i i  /  ノ ノ ノ /  ヽ
         /( i'   ..::::::``ii, , //ノノ/,; ',,,  ノノ   l
          iヽ/  ..::: :::     ) )    彡 彡'  |
         ;ミ!   :: ..: ::   /ノ    彡 _,, '  .ノ
        ;ミi(((ii,、 : : :::: /.      彡 _,, ' .ノ
__,,, --------;ミlヽi_\((  O .:      彡  ノノ.ノ
::::::::::::::::::::::::::::::`| ''\u`、ミi、' i、_,,,,, -'''))) ヽン / ノ
_________::::::::::::::::::|    ̄~/ ミ `、ーu-';_,;;;;''' ),ノ) ノ、
    |:::::::::::::::::| .......:: / '~ :::ヽ ̄~~~  /__ノー'---、__
  .  !:::::::::::::: l| .: , ./、  、 :.     ..:;;/、  `::    ヽ
     i:::/ ̄'i | ::.ヽ ヽ ー'''' :     .::;i~ :: ::. ::
:..    ヽ :  ,i |  .~''- ,,,,___    ,;/`::..   :::__,, ----=
:::::::...   ヽ : i ::| .:"'' ..,,,     /i`:::::: .::::::./
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;;;;;;\:::::......  \:: `''- ,,_,, -''" .:_;;--''" \/;;;;,/   ::::::
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この機会を逃さず、第四師団は突撃を敢行、ついに陣地を占領した。

第一・第四師団もこれに続いて、20時、ついに南山を占領する。



315 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:38:45 ID:eYJ1NPVs

            {  ``、`       / / /////__/ . ),   《,、、
     _______    ∧   、ヾ、ヽ、ヽ,  / ,//'''':::::::::,'  `彡 '´__彡彡" ソヽ
 ┌'`'´    ̄ヽvヽ、 ミミヾ、ヽ、 ,, ノレ''''ノ''/:::::::::::::;;   '-ニ、,/     彡}
 「         |、` ミ、、,ヾヽヽ'`'´: :/ : : l `;::::::  :::::..   ミニ : : : :   /、
 .|       落  ト`、ヽヾ`;;;;;;; ': : . .. : : : ,'/ ..::::  ::::: ::::;;;,  ミ--       ミ__
 |.       ち   ト、 ミ| ';;;;;  ` .:::. :::/,,,'':::,';;;;,,,, ,, ;;;,,;;;;;;;;;..... ヾ、、、     --ヽ
 |.    .   た   ト、、、.|  ;;;;,, ;;; ;;;;;, ', ;;:::,、,`l!',',,,,,,',,__'',,'',,::::::.. Y___     、ミ
 j       .:   | ゙} ミミ , ;;;;;;;,, ;;;; l、ノ:::;ヾ ヽ/ /ヘソノ--':::::::::..... ゙、、___ jヽ、ヽミ
 ヽ         j  ト、ヾ| ;;;、、'゙ヽヽ;;;! 彡彡;; ゙゙゙゙゙゙゙゙゙̄``::::::::::::::::  ト- / ヽヽ彡
  l__      /  ヽ | >,-、ソ,-;;; :::::::::::::::::::::     ..::::::::::  .| /´`´ .|ト
   ヽ---、, ' ̄    ミ, ヽ彡'-';'''; ; ;' ::::::::::::::::...     ..:::::::::::::::/' |/:::丿 ...::;l |
              `、l!   :::::ヽ :::::.......-っ    ::::::::::::::::::/   ,;;' -- '/ヽ
               ヾl!   :: ヽヽ '´:::::/     `ヽ:::::::´   lヽ__ / ミ
                ヽ|! ........... ヽ::::, '       :::::::::::.   |:::::::: }}/ ,
                 ',  :::   ,`-_'_______    :::::: ::::::.  ,'::::::::::.. 彡,, /
                  l!  ::  /´´   ....`` ::::::::: ::::: l!:::::::::..  `>彡
                     l! :..  ,;'´´::::::::::::::::::.....:::::/ ::::''' .l!:::::::::::::::  ..::::
                    l! :: ヾ'   ヽ:::::::::::::/    /::::::::::::::
                    l!   .:::::::::..        , - ´:::::i::::::   /::::
                     li   ::::::::::::::::.   , - ':::::::::::::::::i::::::  ヽ:::::::
                     li  :::_,,::::::::_::::, -';;;;;;;;;/:::::::::::::i:::::::...  ´ヽ
                      ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:::::::::::: ''' }::::::::::::: ,..l''
                       ヽ ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i::::::::::::::  ,'::::::::::::::,/

日本軍投入兵力36400名のうち、死傷者4387名。ロシア軍は17000名のうち、死傷者1400名。

こうして南山の戦いは終わった。ロシア軍の守備隊は大連からも撤退し、旅順要塞へと立てこもった。

大きな犠牲を払ったが、ロシア軍の連絡線を断つことに成功したのである。



316 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:39:26 ID:eYJ1NPVs
         / ̄ ̄ ̄ ̄\
         l ∨∨∨∨∨ l  一日の戦闘で死傷者が4300人以上!?
         |   \()/   |
         (| ((・) (<) |) そんなことあるはずがないだろ!
         |    ⊂⊃   |
        | .| ⌒ \.l/ ⌒ | | ちゃんと報告しろ!
      / |. l + + + + ノ |\
     /   \_____/  \
   /   _              \
  // ̄ ̄(_)               |
  |ししl_l  (            |    |
  |(_⊂、__)            |    |
  \____/              |    |

一方、報告を受けた東京の大本営では、「死傷者の数がひとケタ多いのではないか。これは間違いだ」

と、受け取った。しかし、それが真実であることを知ると、深い戦慄に襲われた。

敵軍よりも兵力が多い状況で、このような被害を受ける。戦争は始まったばかりなのに、これからどうなるのか、と。



317 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:40:18 ID:eYJ1NPVs
     ____
   /      \   198門も砲があって、砲弾を打ちつくすほど砲撃して、
  /─    ─  \
/ (●)  (●)   \ 何で効果がなかったんだお?
|    (__人__)      |
\   ⊂ ヽ∩     < 
  |  |  '、_ \ /  )
  |  |__\  “  /
  \ ___\_/

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \        いいところに気付いた。
 |   ( ●)(●)
. |     (__人__). rm、    これには理由がある。
  |     ` ⌒´ノr川 ||
.  |         },.!  ノ'    まず、第二軍は第一軍のような重砲を持っていなかった。
.  ヽ        r / .|
   ヽ     ノノ ノ      砲そのものが威力不足だったんだな。
   /     / ./
   |      /
    |    i´



318 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:41:26 ID:eYJ1NPVs
       ____
     /⌒  ⌒\   何で、持っていなかったんだお?
    /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\ 持たせるべきだったんだお!
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     / 怠慢だお!


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \   当時の日本の重工業基盤は非常に弱いんだ。
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)  開発能力はともかく、大量に作れないし、金もない。
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l 第一軍の重砲もクルップ社製だしな・・・
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く   とにかく、持たせてやれなかったんだよ。
   /     ヽ \



319 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:42:08 ID:eYJ1NPVs

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \   もう一つ問題があった。
   |    ( ー)(ー)
.   |     (__人__)  砲弾の種類だ。
    |     ` ⌒´ノ
   .l^l^ln      }  この当時使われていた砲弾は、榴弾と榴散弾だった。
.   ヽ   L     }
    ゝ  ノ   ノ
   /  /    \
  /  /       \
. /  /      |ヽ、二⌒)、
 ヽ__ノ



320 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:42:50 ID:eYJ1NPVs
               \      ☆
                       |     ☆
                    (⌒ ⌒ヽ   /
              \  (´⌒  ⌒  ⌒ヾ   /
                ('⌒ ; ⌒   ::⌒  )
               (´     )     ::: ) /
            ☆─ (´⌒;:    ::⌒`) :;  )
               (⌒::   ::     ::⌒ )
              / (    ゝ  ヾ 丶  ソ ─
      ヽ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


榴弾は砲弾に炸薬が詰まっており、着弾すると信管が作動して爆発、破壊をもたらす。

堅固な防御物などの破壊に向いている。



321 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:43:32 ID:eYJ1NPVs

         γ ⌒ ⌒ `ヘ
        イ ""  ⌒  ヾ ヾ
      / (   ⌒    ヽ  )ヽ
      (      、 ,     ヾ )
      ゞ (.    .  ノ. .ノ .ノ
        ゝ、、ゝ   ノ  ノソ
          ゝ、、ゝノ ,, ノ

        ∴∴∴∴∴∴
       ∴∴∴∴∴∴∴
      ∴∴∴∴∴∴∴∴
     ∴∴∴∴∴∴∴∴∴

───────────────── 地表

一方、榴散弾は炸薬の代わりにボール状の小さな散弾が詰まっており、

時限信管によって敵の頭上で炸裂、散弾をまき散らす。対人殺傷用である。

非防護の兵を殺傷するのに向いているが、堅固な防御物の破壊には向かない。

日本軍が持っていた砲弾の大部分は榴散弾だった。



322 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:44:09 ID:eYJ1NPVs

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(   対人殺傷用の砲弾で防御物を狙ったんだからな。そりゃ利かないだろ。
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)
   |      (__人__) /;;/  実戦でそれに気づいたんだが、後の祭りだ。
.   |        ノ l;;,´
    |     ∩ ノ)━・'    この後、前線からは「榴弾を送れ」という悲鳴が大本営に続々と届くんだが、
  /    / _ノ´
  (.  \ / ./   │      大本営の無理解、生産能力の無さから、対応できなかった。
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /      この状態は戦争全体を通して続く・・・



323 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:44:50 ID:eYJ1NPVs
      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;)   また、機関銃の威力も脅威だった。
    |  (●)(●)/;;/
    |  (__人__)l;;,´|     銃弾を短時間に、大量に発射できる機関銃は、
    | ./´ニト━・' .l
    | .l _ニソ    }     火線の下にある地域での兵の行動が難しくなる。
     /ヽ、_ノ    /
    __/  /    ノ__     機関銃を潰さない限り、前進することはできない。
  / /  /       `ヽ.
  /´  ./       ,.  ヽ.  無理に進もうとすると、その餌食となる・・・
  ト、_,/.       |、  ヽ
   |         |/  / 非常に厄介な存在なんだ。



324 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:45:31 ID:eYJ1NPVs

        / ̄ ̄\
      /       \                   この南山の戦いは、強固な防備を固めた
      |::::::        |
     . |:::::::::::     |                  近代的陣地との日本陸軍の最初の接触だった。
       |::::::::::::::    |          ....,:::´, .
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..    このような陣地に突撃をしかければ大損害を被るという
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .      戦訓を生かしておけば、とも思う。
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´



326 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:46:28 ID:eYJ1NPVs
       _,,,...-――-,,.._
      /::::::::::;' "Y'"ヽ_;;::\   第三軍は旅順を攻略するかもしれないから、
    /::::::,. -‐i  ・l・_,ノ _,ヽ::i
   ,|::::/ー-  ` "●  _,,_`i  参謀長は工兵の上原のほうが、よくないかって?
   |:::|-‐     |_,-、 、_  }
   |:::i,,,-'"       _,ノ  ` i  まあ、そうかもしれないけどさ・・・
    i::i、       、_,)    /
     ヾ >、_____,,,ィ.
     ,i :::: ̄ ̄,=(t)‐、'':::::i

5月29日、第三軍の編成が下令される。

ここで重要なのは、作戦の立案・指導を行う参謀の長で、軍を実質的に運営する参謀長の人事であった。



327 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:47:22 ID:eYJ1NPVs
        ______
      /    / ⌒ヽ ⌒ヽヽ    でもね、七次どんが上原を参謀長にしたいって、言ってるんだよ。
     /     , ┤ /・|・\ |、 \
    /   /   ` ー ● ー ′\ヽ 七次どん、ああいう性格じゃない。参謀長のなり手がいないんだよ。
   l    /  ──  |  ──  ヽ
   |  /    ──  |  ──  | 娘婿の上原じゃないと抑えられないんじゃないか、と思うよ。
   l  |    ──  |  ー─  l
    l   |        |        /
    ヽ ヽ   / ̄ ̄ ̄\   /
     >━━━━━O━━━く
    /    /      ヽ  ヽ



328 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:47:59 ID:eYJ1NPVs

            ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   _,,、    < ̄   チェストォォォォォ―――ッ
_ /´//フ    \
.|/ ///__,,,、   ノ    
.  /'´,,-‐'´∠二_             ___ .ii_,,i"!-,_,-
   ∠,__,,,,、     フ_______/,,,,,,,,, -‐'´--┐彡^''´`'>
   ┌-‐''''´   _,-‐'''''''''‐-,,_      _,,,,,,,/ /´ 弋!ヽ 彡∠
_  /       i´ , -‐'" ̄"''‐-,, -- ,,_,-‐´ -'i´ とヽvフ、,__三/
三彡ヽ, ,-‐'''''''''''´ i‐- ,,_ _   ヽヽ    `''‐-,_!-- 、ヽ)ノ ト'/ノ
三彡/ Y     /'''''‐-/ `'‐ ,_  `''''""''=-,__ \ ノ _,-''´-''´
三彡' /   /   /     `'‐ ,_     `'- ,_ ̄/
    /   / _,,-‐''/        `'‐ ,_   _,, _/`- ,,_
---''´`'‐- ,,i    /          /'  / /     \
      /    //        /./ '''''´  /        ヽ
     /_,-‐'''"/ i     _,, -''´ /`ヽ  _,,|         |
  / / /.ヽ/i |__,,,, -‐''"    /   `´  i  ,ノ      /
    /  .i   i ||./    _ノ   /       >'´     /
   ./ /    ii //<エア   /      /       /
   i /i  /i '=_-- ,,,,,,,,,, </__      /  /フi  /フi
 7 〉i i / /\_ヽ  _/   ̄\  /  /-,/  /‐ /  /'i
 i  i i  ||  !,---‐‐''''´       \ i  i- / /‐ /  /ヽ/
          /        __,-‐''¨\ _| .|/ / / /
                  '´ \  /    .// /_/ク
                               /-'´ _/

野津道貫は歴戦の勇将であったが、それゆえに猪突猛進が過ぎることがあった。

また、その頑固で豪胆すぎる性格から、部下に敬遠されることがあった。



329 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:48:51 ID:eYJ1NPVs
              ____
        /¨''‐-‐'' ̄  \  \
      /||| |/ ̄ ̄\ |   \
    /_|\| |/ ̄ ̄ヽヽ|  \\
    | _ \ ||/ ̄\  |  _  \
    |  / ヽ | __\  |   \  |
    |   _,---_|/"""""ヽ| |   \ ヽ
    /   !、  ,,,,__,-,_,.-二| |  |_   | ヽ
   |     |~~!、  ノ_,-'´  |└-    \ \ ヽ
  |  /  | ̄~\/´     `'‐-、_;;;;;ヽ  | | |ヽ
  | | _ ノ=-,,_        _,,,ヽ;;ヽ || | |
  //||.~|  r〒==-_| |_,,==〒'i  |、;;| | |  |\
/ / || | ヽ`ニ´ノ i  ヽ`ニ´ノ  | |;;| | |     |
|ヽ | \|       |       _|=/ |  |     |
 ヽ\|(~'‐'~)      |'|       | | ||| \  |
  \|.\/〉     〈_|__      人_| || |  \ |
   \\  | ヽ   ___    /|;;;;|  | | | | | |
_,-‐'~~\| | ヽ,  ´ ,,,二,,,,,`  /  |;;;;|  | | _人_ | | |
  / ̄ヽ  |  |\       /i   |;;;;;| \  |   \| | |
/  // | /|  | \____//   |\ゝ ||     \  |
 //   !/|  |      /    |  !| ||      \__|
//    _, -‐!   |    |      |||        ~~'''''i‐-、_

       第四軍参謀長  上原勇作少将

上原は書生として野津家に住み込み、陸軍将校となって野津の娘と結婚した。

彼は日本工兵の父であり、開戦前は工兵監として、工兵全体の軍事行政を取り仕切っていた。



330 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:49:26 ID:eYJ1NPVs
         , ─── 、
     /   /⌒ ⌒ヽ \  でもね、伊地知だって、陸大は出ていないけど、
    /  , -|  ・|・  |‐、ヽ
   / /   `ー ●ー    ヽ フランスに留学した砲兵の専門家だし、悪くないと思うよ。
   l |   三   |  三  |
   | l \     |    / l 僕の縁者だから、ってことはないよ!
   ヽヽ   ヽ、 ____|___/ /_
    >━━━,-、━━━ ( _ ) 
   /  /  ヽフ ヽ   /

こうして選ばれた第三軍参謀長が



331 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:50:17 ID:eYJ1NPVs
    ,、!‐- ....,,,,___|ゞJレ'ノ|_______,,,.... -‐!、
 ,、-'´                             `'-、  
 ""''''''7‐-- ....,,,,____________,,,,.... --‐‐''''''""
    /   \  \.   <   /      | |;';';';'| |;';';';|     
.   ヽ,  i==\  | U ヽ/.,,.. ==== | |.'⌒ヽ|;';';ト'     
     ヽ, |    \!.    ''"       /| |'⌒i |;';';|
     / !   .@>    ,    @  / .| |'⌒i .|';';';'|     
.    /  ゝ__r‐''"     .` ,___ノノ .| |  .! |;';';';'|      
    /     .|   |.iu.   u  ̄ ̄   .| |⌒! .!;';';';';|      
.   ヽ,   /   |j     ヽ.      .| |_ノ /;';';';'ト'     
     ヽ,./      ___ )  \  u  | |__ノ;';';';';';|      
      ( _,,,.. -''"             //|;';';';';';';';';|     
   r―‐‐┴―――‐‐===ココ二!二!_ヽ .// |;';';';';';';';'|      
   |                            //  .|;';';';';';';ト'     
.   |     u           U   .//   |;';';';';';';|      
   |           u       //    !ヽ;';';';';';|      
.   |  |  |  |  |  |  |  |  |   //   /!::::::"''‐-'-,.,    
--‐''"|                  /´   /.i:::::::::::::::::::||:::::"''  
:::::::::::::`‐-,.,----,--,------------‐;´   ./ .!:::::::::::::::::::||::::::::::  
:::::::::::::::::::::||:::::::::::|  |;';';';';';';';';';';';';';';';';   ./ i::::::::::::::::::::||:::::::::::  

    第三軍参謀長 伊地知幸介少将

伊地知幸介少将である。当時の彼は、やや年齢が行っているものの、留学をして専門知識があり、

陸軍省や参謀本部の要職を歴任したエリートである、とみなされていた。



332 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:51:14 ID:eYJ1NPVs
第三軍 戦闘序列

軍司令官 乃木希典大将(山口)
参謀長  伊地知幸介少将(鹿児島)

第一師団(東京) ※第二軍より配置換え

第九師団(金沢)

師団長:大島久直中将

歩兵第六旅団
 歩兵第七連隊(歩兵三個大隊)
 歩兵第三十五連隊(歩兵三個大隊)

歩兵第十八旅団
 歩兵第十九連隊(歩兵三個大隊)
 歩兵第三十六連隊(歩兵三個大隊)

野戦砲兵第九連隊(砲兵二個大隊=六個中隊)

騎兵第九連隊(騎兵三個中隊)

工兵第九大隊(工兵三個中隊)

師団輜重(輜重兵一個大隊)

第十一師団(善通寺)※第二軍より配置換え

後備歩兵第一旅団

旅団長:友安治延少将

 後備歩兵第一連隊(歩兵二個大隊)
 後備歩兵第十五連隊(歩兵二個大隊)
 後備歩兵第十六連隊(歩兵二個大隊) 

後備歩兵第四旅団

旅団長:竹内正朔少将

 後備歩兵第八連隊(歩兵二個大隊)
 後備歩兵第九連隊(歩兵二個大隊)
 後備歩兵第三十八連隊(歩兵二個大隊)

野戦砲兵第二旅団

旅団長:大迫尚道少将
 
 野戦砲兵第十六連隊(砲兵二個大隊=六個中隊)
 野戦砲兵第十七連隊(砲兵二個大隊=六個中隊)
 野戦砲兵第十八連隊(砲兵二個大隊=六個中隊)


第一師団後備工兵第一中隊
第三師団後備工兵第一中隊
第十二師団後備工兵第一中隊

攻城砲兵司令部

司令官:豊島陽蔵少将(兼第三軍砲兵部長)

 野戦重砲兵連隊(砲兵三個大隊=七個中隊)
 徒歩砲兵第一連隊(砲兵二個大隊=八個中隊)
 徒歩砲兵第二連隊(砲兵二個大隊=八個中隊)
 徒歩砲兵第三連隊(砲兵二個大隊=八個中隊)
 徒歩砲兵第一独立大隊(砲兵二個中隊)



336 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:54:51 ID:eYJ1NPVs
      / ̄ ̄ ̄\
    /         \  日露両軍の戦争機械の歯車は大きく回り始めた。
   ./          ヽ
   .l           l 次回いよいよ、連合艦隊が待ち望んだ艦隊決戦が
    l             l
    .l           l 行われるのだが・・・
    ヽ          l
     ヽ         l 
      .)     __,,../
     /===、_〈
   /       \
  /            ヽ
 .i       、    . l
 .l i         l     l
 l .l        l     l
 l l       . l     l
 l l       . l    l
 l .l       、   .ヽ
 ヽ .l       ヽ   ヽ
  ヾ、__  ___ヽ_, ')
   l_ ̄_ ̄ ̄__ __ .ヽ_ノ
   l   l   l  l   l



337 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:55:46 ID:eYJ1NPVs
やる夫で学ぶ日露戦争

第八話「戦争編その4 進軍と惨劇と」
    ._
       \ヽ, ,、
        `''|/ノ
         .|
     _   |
     \`ヽ、|
      \, V
         `L,,_
         |ヽ、)  ,、
        /    ヽYノ
       /    r''ヽ、.|
      |     `ー-ヽ|ヮ
      |       `|
      |.        |
      ヽ、      |
        ヽ____ノ      
        /_ノ ' ヽ_\
      /(≡)   (≡)\
     /::::::⌒(__人__)⌒::::: \      
     |     |r┬-|     |      
     \      `ー'´     /
     /          \
     (  |          |  )
     \|    э    |/
       (    ,,,,    ,ノ
       \  、(U)ノ ノ
         \/  /            ┼ヽ  -|r‐、. レ |
         /  /\            d⌒) ./| _ノ  __ノ 
      ⊂⌒__)__)

次回第九話「戦争編その5 黄海海戦」



338 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:56:39 ID:eYJ1NPVs
キャスト

日本

伊藤博文        伊藤誠(School Days)
山県有朋        でっでいう
桂太郎          桂言葉(School Days)
寺内正毅        ピーポ君

大山巌         ドラえもん
児玉源太郎      八神月(Death Note)
乃木希典       伊藤開司(賭博黙示録カイジ)
伊地知幸介      黒沢(最強伝説黒沢)
奥保鞏         ラオウ(北斗の拳)
小川又次       サウザー(北斗の拳)
野津道貫       DIO(ジョジョの奇妙な冒険)
上原勇作       ヴァニラ・アイス(ジョジョの奇妙な冒険)

河原林雄太      安藤 守(賭博黙示録カイジ)

東郷平八郎     泉こなた(らき☆すた)
島村速雄       柊かがみ(らき☆すた)
秋山真之       翠星石(Rosen Maiden)

乃木寿子      バラライカ(Black Lagoon)
乃木静子      やらない子

吉田松陰      江田島平八(男塾)
玉木正誼      タナカ(MMR)


ロシア

ステバン・マカロフ    鶴屋さん(涼宮ハルヒの憂鬱)
ウィトゲフト        1号
フォーク          アンドリュー・フォーク(銀河英雄伝説)

説明役      やらない夫
聴講者      やる夫



340 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:58:32 ID:eYJ1NPVs
   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \ 読んでくれて、どうもありがとうだろ。
 |  (●)(●) |
. |  (__人__)  | 実はちょっと訂正がある。
  |   ` ⌒´  ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \



341 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 20:59:16 ID:eYJ1NPVs

       ‐==、''‐ヽ.:l::ヽ,.. -‐‐- 、
       ,. r‐'':::::`''‐::::::::::::::::::::` '' ‐ 、     
    ,.r ',. r ''´:::::::::::::::::::::::::::::::::., ' ‐、::`ヽ、
  /イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、::::::::::ヽ、`ヽ、::ヽ、 
  ./::::/::::::::::::::::::i:::::i::、::::::ヽ:::::::::::ヽ、:::`ヽ::',
  ./.:..../. .:/ .../.:l .:.l ..:.l:.ヽ ....:ヽ....  .: ヽ. .:.ヽ.l
 /.::::イ:... .:l..... lト:::l:::::ト::::::ト::ヽ、::::::',:::::::::::::::',:::::::::l
. |://.l:::::::::|:::::il__l::l l:::l ヽ::l ,.>r‐''':::l::ヽ:::::::::::l::::::::l
. |:/ .|::::::::::l::::il、ミュ、ヽl  -'ヤ;ハ'7ヽ::l::::ヽ:::::::::l:l:::::l
. レ .|::::::::l::l::il `´ i. ヽ  ` "   〉:::::::::',::::::::l l::::|
   |::::::l::::ヽi'i. /    ヽ、 / ゝ''ニ l:::l::::::l l::|
   .|:::::ll:::::::.!:'、`ヽ__    X  ./li::::::ll:::l::::| レ
    l::::l ',:::::::::l ヽ、 ‐ ` ./ '/ .|i:::/::〉::::::l `:' ‐ 、_
    ヽl ヽ:::::l  ヽ  '  ,. '   .|i//rl::::l -‐- .,,_::`'' ‐ 、
        ヽ::l   ヽ-ィ      ,.. !-l:::レ-::::ヽ::`ヽ、`'‐-、`ヽ、
         ヽ    i  ,.r ' ´ r ''' .|::::::|'‐ュ::::`ヽ:::`ヽ、`'ヽ、 、
                 !r',.r ' ´    |l:l:::| l:::',.. :.:ヽ::::::::ヽ、  ヽ、
             /r'´  ,.. -‐‐ '' | l:l::| .'‐,::l::::::::::ヽ、::::::ヽ、   ヽ、
               /'"  ,.r '       |:l:l:..l  .l::::l::::::::::::',ヽ:::::::::',
          /  ,.r '         |:l::l::l i l::::::l:::::::::::::l .ヽ:::::::l
           /  /    /r ''´ `l::l::l:l' 、 .l:::::::l::::::::::::::l .ヽ::::l
         /  /    /     .l:::l::l  ヽヽ::::l::::::::::::::l  ',::::l
        /     /       l:::l::l      l:::l::::::::::::::l   l:::l

     陸軍参謀本部次長 田村怡与造中将(異名は「今謙信」)

第三話でこの人の異名を「今謙信」であると説明したんだが・・・



342 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:00:02 ID:eYJ1NPVs

              ,,, -'''"""""""''-- ,__
            /    /,, __     `ヽ、
           /  ///      ..   ... ヽ
          / ,、i i  / /// /      'ヽ
         / i,,/ ``、ヽl i i  /  ノ ノ ノ /  ヽ
         /( i'   ..::::::``ii, , //ノノ/,; ',,,  ノノ   l
          iヽ/  ..::: :::     ) )    彡 彡'  |
         ;ミ!   :: ..: ::   /ノ    彡 _,, '  .ノ
        ;ミi(((ii,、 : : :::: /.      彡 _,, ' .ノ
__,,, --------;ミlヽi_\((  O .:      彡  ノノ.ノ
::::::::::::::::::::::::::::::`| ''\u`、ミi、' i、_,,,,, -'''))) ヽン / ノ
_________::::::::::::::::::|    ̄~/ ミ `、ーu-';_,;;;;''' ),ノ) ノ、
    |:::::::::::::::::| .......:: / '~ :::ヽ ̄~~~  /__ノー'---、__
  .  !:::::::::::::: l| .: , ./、  、 :.     ..:;;/、  `::    ヽ
     i:::/ ̄'i | ::.ヽ ヽ ー'''' :     .::;i~ :: ::. ::
:..    ヽ :  ,i |  .~''- ,,,,___    ,;/`::..   :::__,, ----=
:::::::...   ヽ : i ::| .:"'' ..,,,     /i`:::::: .::::::./
\::::::...   \| :::|   :::     ,, -''"::: \ :::::::/
;;;;;;\:::::......  \:: `''- ,,_,, -''" .:_;;--''" \/;;;;,/   ::::::
;;;;;;;;;;;;\::::::...   ヽ、 :::::::::::: , -''"     ,::ヽ、/   :::::::
;:;;;;;;;;;;;;;;;;`'- ;,,__    `---<'~.........:::::::;;;'''ノ;;;;;;;;;;)::  :::::::::::
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`''- ,,_______,,`-''''''''''''''//ノ);;;;;;/ ::::::::::::::::::

      第四師団長 小川又次中将

実は、こっちが「今謙信」で、田村は「今信玄」だった。



343 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:01:00 ID:eYJ1NPVs
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \  なぜか、川上操六が「今信玄」だと思ってただろ・・・
 |    ( ⌒)(⌒)
. |  u  (__人__) 資料の読み込みは大切だと、思っただろ・・・
  |      |r┬|}
  |      | | |} さて、前回に引き続き、色々ありすぎたので
.  ヽ     `ニ}
   ヽ     ノ スレ違いかもしれないが、ちょっと愚痴を・・・
   /    く  \
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、



344 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:01:39 ID:eYJ1NPVs

   / ̄ ̄\
  / _ノ  ヽ、_ \  
. | ( ●)(● ) |
. |  (__人__)  │ 本当は今回の話、先週投下するつもりだったんだ。
  |   `⌒ ´   |
.  |           |  実はこういうことがあったんだ。
.  ヽ       /
   ヽ      /
   >     <
   |      |
    |      |



345 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:02:35 ID:eYJ1NPVs

        / ̄ ̄\
      /   _ノ  \     うん、こんなもんか。
      |    ( ●)(●)
     . |     (__人__)    今日はこれくらいにしとくか。
       |     ` ⌒´ノ
     .l^l^ln        }    明日まとめれば、来週中に投下できるだろ・・・
     .ヽ   L       }
       ゝ  ノ    ノ     小腹すいたな、酒でも飲むか・・・
     /   /     \
    /   /        \
  . /    /        -一'''''''ー-、.
  人__ノ       (⌒_(⌒)⌒)⌒))

9月のある金曜の夜。俺は第八話を8割ぐらい仕上げていた。夜の10時ごろ、一区切りついた俺は、酒を飲むことにした。

近くには深夜営業しているスーパーがあり、買い出しに行った。


   / ̄ ̄\
 /     _ノ \  ん・・・雨が降っている。
 |      ( ●))
. |       (__ノ_) 近くだけど、車で行くか・・・
  |       `⌒ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |
    |     |



346 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:03:29 ID:eYJ1NPVs
} ヾ ゙' {!li;:, ,, -" , " i__|_|_|_|  
ゞァ''ゥ゙_,,..-" ,, - " - |_|__|⊥|___ や ス 近  そ
ヘ , -''_ , エ","┴    .|__|_|_|_|_  っ │ く  ん
 i_,7i= |E エ ┴    |_|__|⊥|___ て  パ の な
  E||=E|E エ ┴ [fj] .|__|_|_|_|_ 来 .│    わ
  E||=E|[8]ェ ┴ _ |_|__|⊥|___ た  に    け
  E||=E|E エ ニ.._ |__|_|_|_|_ の  車    で
-,-='.'┷|E エ ニ.._ |_|__|⊥|___ だ  で
ーニ_゙、゙ー.┷エ ニ.._ |__|_|_|_|_
ニニニ゙、゙、 _ ゙ 、 ━ |_|__|⊥|__
ニニニニー、゙ 、 \ ー-----|_|_|_


         , -―- 、
      /     \  雨降ってるから、建物の近くの駐車区画に停めたいだろ・・・
      /  \_   |
      (●) (●)   |  あ、あっちの区画のほうが近い。あっちに行こう・・・
      (_人__)    /
      l`⌒´    /
      |      ヽ
      __!、____/  \
    /、 ヽ     r 、 ヽ
    ハ ヽ Y`l     |  >  Y
   { ヽ_ゾノ     | レi i i}
   `¨´  ヽ    ハ  `'''
         >   / ヘ
        /  /ヽ  ヘ
        _,/  / ご_ノ  モキュモキュ
      ( ヽ /
       \__ノ



347 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:04:19 ID:eYJ1NPVs
―「おい、お前」

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \  えっ?
 |   ( ●)(●)
. |    (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |
    |     |



348 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:05:03 ID:eYJ1NPVs
            _  -───-   _
            ,  '´           `ヽ
          /                 \   や ら な い か ?
        /                    ヽ
      / __, ィ_,-ァ__,, ,,、  , 、,,__ -ァ-=彡ヘ  ヽ
       ' 「      ´ {ハi′          }  l
      |  |                    |  |
       |  !                        |  |
      | │                   〈   !
      | |/ノ二__‐──ァ   ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
     /⌒!|  =彳o。ト ̄ヽ     '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ !
     ! ハ!|  ー─ '  i  !    `'   '' "   ||ヽ l |
    | | /ヽ!        |            |ヽ i !
    ヽ {  |           !           |ノ  /
     ヽ  |        _   ,、            ! , ′
      \ !         '-゙ ‐ ゙        レ'
        `!                    /
        ヽ     ゙  ̄   ̄ `     / |
            |\      ー ─‐       , ′ !
           |  \             /   |
      _ -‐┤ ゙、 \           /  ! l  |`ーr─-  _
 _ -‐ '"   / |  ゙、   ヽ ____  '´   '│  !  |     ゙''‐- 、,_



349 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:05:49 ID:eYJ1NPVs
            _,,-i、
           _,,―''"`  ゙l,                        __
        _,,-‐'″      ゙l、                         /| `゙'''ー-〟
    ,,,,-‐"`         _   |、                     ,i´l゙     .l゙
 .,,-''"`       _,/"|   ,li、                       丿 .l゙     ,l゙
..〔       _,,,-'"゛  .|   ,"|、                     ,/  │    │
 `ヽ   .,,-'"` ,,,-, ,l゙   │ ゙l、                 ,/   ,|    ,i´
   ヽ ,/  ./′ ゙ッ′  丿  .゙l                 ,/   ,l゜   │
    ゙'ヽ、   ヽ      .,/_,,,,,,,,-←i、  ,,-‐i、         丿    l゙    ,l゙
     `'-,、  ゙i、   .,,/` ゙l  |  .゙l  ゙l  ゙l .,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,ィニ,,,,,,,、 .|   ./
       `'-、 ゙l   ゙レ、 ゙l  .゙l  .゙l  |  .| .l゙゙l             |  .|   │
         `''-|    | \ │ .゙l  ゙l .|  .l .| ,←―――――-r",,-“',,,Z″
          /    |  `'i、l,--←'''''゙l /  .l│l゙        ,,-ンシ广゛ l゙
         丿    .|   ゙'ミヽ.__,,,,-'"  .,iト|│      ,,/ンシ'゛ .l゙   .|
        ,i´    /     `!|、    ,l゙l゙|.l゙     ,,r'/シ'".,,/゙~゙゙二''"
         `'ヽ,、 .,/       ゙゙l,_,,,,-''"` ||,l゙    .,,/゙lソ'゙,,-'"_,,,-‐'″
           `'ヘ-,,,、      `'i、   ,lリ   .,,,ji!'彡‐,ン‐'"
               `゙''ー-_   `ヽ  .l|" ,,,il|リニン''″
                   `゙'''ー-,,,,\ ,リ,,,終゙‐'

                .                                :;:.,':;":..,,,
                  ヾ>                 /\
             _____ ヾ_,ゝ __,,:::=====:::,,  ./^\/  /   _  " ';:. :,;':.:
          ;" /___   ./     .  ` ´ ´、ゝ'' \    /  /,/
        : ;        /  /  ..‐´   ゙        /   \    _  ; :.:,;'
          .;,..::,:'"    /    \              ./  /\ \ /_,/
       ::,;'' ,.,..;     /  /\/^            /  /  / `.    "';:; :.:,
              ; ./  / ,;                  \/  /  / ;.     ;:; :.:,
             / /  /                    /  /   キ  i^\
            ;゙ ^--'                    ^--'   ゙;  \, \
     ';:.:,;'      .;                               ;.  /丶, .ヽ
     ; :.:,;'    i;            、,.          ;i        .i ̄ /--;"´
    :. :;:;     /i|lli; i . .;, 、      ,       ,        `   ,i|;iil ̄
       ;:;:.:,     /゙||lii|li||,;,.il|i;,|il .:."          .;,, .i|i,..,.i|||l´i,.il|lヽ ,   ;:..,;::.''"
    ..,.,;           `;; ":':....:... .:.           ,,:: ..:.::.:..;,.. .从  ::.,  ;:;..,
      " ';:. :,;':.:        '   ". ..:       . ..:;"     ..,.,;;: .:':.,,"'"
                  '              ..
                       :::::::::::   :::::::::::



350 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:06:24 ID:eYJ1NPVs

              _________
            /       'r r.r.r.i          そう、俺は駐車場での交通事故に遭ってしまったのだ。
           /        | | | | |
          /     u  .ノ.ノ.ノノノ          体は大丈夫だったが、車は大きく傷つき、修理が必要になった。
          ハ_ノ  ヽ、__  /   /ノ
         / (●)(● ) .(    l ヽー―ー-、    翌日は保険屋に電話したり、修理工場に行ったりで、潰れた。
        /  .(__人___)  ム   イ    r    ヽ
         ./   / ヽ`⌒´   |   .l    /     、 l 何もしたくなくなって、かなり、へこんだ・・・
      /    /  八_ 、__ /l   |   ,'      l  l
    .  /   ,'       ヽ|   | ノ      ハ   l
      /    .l   ∧    |    レ'     ノ     l
    /     l  ノ  ヽ   |     |     ノ       }
   ∧     / ,〆     ヘ  l       , '       l
    ヽ、_,ノ'´        ヘ .l      /        ノ
                 ', |     /         ,'
                   ト、   ノ          ノ



351 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:07:12 ID:eYJ1NPVs

    / ̄ ̄\
   _ノ  ヽ、  \   ,.:┐  でも、その翌日これ見にいったんで、ちょっと楽になった。
  .( ●)( ●)  ..| / |
  (__人__)     .|./   /  ttp://www.mod.go.jp/msdf/formal/gallery/ships/dd/hyuga/181.html
   i⌒ ´ .r-、  |/  /
   {     ヽ, ',. .,/ :/',    だが、翌週、また頭の痛いことが起きる。
   .ヽ   .|  l_/_, -‐、',
    .ヽ . |   / , --'i|
    /   {  V , --ヘ
    |   ヽ  L| r= |



352 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:07:43 ID:eYJ1NPVs

             / ̄ ̄\
           /  ー三三\  まったく、いつ走っても道が悪いな・・・
           |   ( ○) ( ○)
           |     (__人__) 空港作る前に、道直すだろ、常識的に・・・
           | u    ` ⌒´ノ
           |        }
         r⌒ヽrヽ,    }
        /  i/ | __  ノヽ
       ./  /  /      )
       ./ /  /     //
      /   ./     / ̄、⌒)
      .ヽ、__./     / ⌒ヽ ̄
          r    /     |
        /          ノ
   /  ̄ ヽ/      /    /
   / ノ| /    //   /
    ̄  | .   /./  /
      ヽ__/ / /
         ノ.^/
         |_/

俺は茨城県某所でのイベントからの帰り、自転車を走らせていた。



353 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:08:33 ID:eYJ1NPVs

      \\/⌒)             | || !| |
\\   、,、-'  /            | || || | !   ./
  _,、-'     (              ! || || | |   / / ̄ ~/   __ __
( ̄_        ヽ、             | l ! || | | /  /   /___./  //  /
.  ̄ ~¨'' 、       ヽ、,_            || !| |  // ̄ ̄       /  //  /
     ヽ、    _,、―--、,__)       ! | || .|  //__   __ /  //  /
  \\  .ヽ  /    \ \\    || || |  /    /   / / /._M//_M/
    \  / .f |      \      ! | || | /    /   / /   /
      し   ヽ      ノ     | |  !  !    /   / /   /
         .   \_,、-'´ .\    !   !    ./   / /   /
      \\      ¨¨・・,    |   | /  /μM/ /   / _ _ _
        \   \     ;,     し'/      ./μM/ / // // /
                           て_         ./M//M// /
                         て                / /
                        ~               /M/

そして、歩道の段差に車輪を取られて、派手に転倒した。

怪我は打ち身程度だったが、歩くと肋骨のあたりが響くのが、しばらく続いた。

また、何もする気になれなくなった・・・



354 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:09:15 ID:eYJ1NPVs
         |
    / ̄ ̄\     そのほか起きた痛いこと。
   /   _ノ  \.
   |    ( ●)(●)  ・パソコンデスクの椅子が壊れて後ろ向きに倒れた。
.   |  ::::::⌒(__人__)
   |     ` ⌒´ノ  ・包丁で手の指の肉を削った。
.   |         }.    。
.   ヽ        }    /
    ヽ     ノ   ./
     / lヽ介/lヽ、 ,rE)
.     | | ~ヾ/~ |. ソ◇'
    | |  ゚|  |\/____E[]ヨ___________
  _ | |  ゚|  |__
  |\  ̄ヽ⌒ヽ⌒ヽ \
  |\\  ⌒  ⌒ 甘 \
  |  \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|



356 :1 ◆R8YMTME8eI:2009/09/19(土) 21:10:04 ID:eYJ1NPVs
           / ̄ ̄\
         /   _ノ  \    と、色々あったんだが、何とか第8話を仕上げることができた。
         |    ( ●)(●
.         |      (__人__)   今後は隔週でやりたいと思うが、次回投下はまだ未定だ。
           |,      ` ⌒´ノ
          │         }    投下前に予定をこのスレで連絡する。
           ヽ、      ソ
          イ斗┴r┐` .;      今日は読んでくれてどうもありがとう。
    / ̄`ーゞ、  / |__ 〈ー─r、
   /     \ ∨\  |,ベ._ / |  皆さんも、お気をつけて。
   {    . : : : . ヽ>ー\[ ̄{ 〉\|、_
   |        `丶}\  __\_]~∨'\`ヽ
   :|   ._    \_}/r‐-}\ ゙,`''く l ゙,
    ト、: :./ / ̄`` ぐ└f'二)::{  ',  | !,ゞ┐
    `、∨ ´ ,.、-''"~ ̄}_{‐''く:::{_  ', _|_|_,rー'、_
     }{ / _、-'''"~ ̄{_\;;;;;j;><;:::::\:::ヘ}\
      }∨: /  _、-''゙~ ̄ ̄     \::::},之_ ヽ
       〉∨   /           ,.、イ;;ノ_   `ヽ}
     {: \,/\  -‐ '"   /` ̄      :.:}


やる夫で学ぶ日露戦争 まとめ



やる夫で学ぶ日露戦争 第九話「戦争編その5 黄海海戦」
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